牧場カフェとバイオリン | 続・阿蘇の国のアリス
「ジュジュくん、ほらそこ!
カジカガエルがいる...ムニャムニヤ」


「ミズタキちゃん、
きょうもお梅とフー子は
朝からがんばってるよ、コッ、コッ」


「畳の部屋をフローリングに
改装しているのよ、クッ、クッ」


「どれ、どれ」


「ふむ、ふむ」




「ママ、土足だよ」


ジュジュくんファミリーが
昨日から住み始めた別荘には、
午後2時に向かいました。


「アリスちゃん、おはよう♪」


木漏れ日が差す森の中には
笑い声が絶えず、
それは何とも明るい風景でした。


私はその中に混じって動く
ジュジュくんを見つめながら、
この世界をほんの少しずつ
良いものへと変えてゆく
不思議な力を感じていました。


自然も、人の暮らしも、
決して同じ場所にとどまることなく、
すべてのものが
未来へ向かって動いている。


ジュジュくんファミリーとは
馬見原方面へと進みました。


ジュジュとうさんが
牛乳が大好きなので、
ナズナちゃん3歳が待つ
「山の未来舎」さんで
搾りたての牛乳を飲むことにしました。


「私とジュジュくんはチーズにしました♪」


「かあさん、早く」


私が来ていることを知った
ナズナちゃんが
お昼寝から起きてきました。


そして、
私が元気になりますようにと...
再びバイオリンを弾いてくれました。



私は病気になった悲しさ以上に
感動していました。

「ナズナちゃん、ありがとう...グスン」


「阿蘇の国って、物語に満ち溢れてるね」