酵素風呂その3 | 続・阿蘇の国のアリス
木曜日の午後。

「クッ、クッ。
アリスちゃん、おはよう♪」


「やあ、ミズタキ♪」


「希さん、出たよ♪」


私たちは黒川温泉から
阿蘇山を眺めていました。


「かすんでるね」


ということで、抵抗します!


だって、動物実験(酵素風呂)に
されるんだから...。


「やっぱりね...」




「気持ちいい...」


「カクン」


「スヤスヤ」


パパ、ママ、自分が
みんなと違うとたいへんでしょう。

私もずっと不思議だった。

なんで、みんなが私のことヘンだって
いうのかな。


どうして、
みんなと同じように遊んだり、
勉強したりできないのかな。

ずっとずっと怖かったよ。






「もう、終わり?」


天国村の酵素風呂から出ると、
カナちゃんのご両親が
タラの芽を涌蓋山ほどくれました。


前回はシイタケを
阿蘇山ほどくれました。

「こんなことしてたら、
赤字じゃないですか?」

※人間2千円、犬千円


「南阿蘇に三百坪ほどの
土地があるんだけど、
アリスパパはそこで何かせんね?」

天国村を後にする時、
カナちゃんのお父さんが言いました。

「今度、見にゆきます」


タラの芽は、
カナちゃんのいる
「風のもり」さんで
天ぷらにしてもらいました。


「アリスちゃん、
また動物実験にされたの?
そろそろ希さんに訴えたら」


「ここが一番美味しいのよ」


タラの芽はがんにもいいそうです。


それから、
酵素風呂は不妊症にも
いいそうです。

カナちゃんのご両親は、
冷え性がいけないと言っていました。


「コゴミもあるよ」


「タケノコご飯だ」


「パクッ♪」


きっと、私もママも、
そして、ジュジュとうさんも
だいじょうぶだ。