満開の一心行 | 続・阿蘇の国のアリス
旅の途中ですが、
今日のことを先に書きますね。

「コッ、コッ。
アリスちゃん、おはよう♪」

「おはよう、ヤキトリ♪」


「パフェさん、hiroさん、
よこよこままさん、出たよ♪」


「ねぇパパ。きょうは
ボワ・ジョリさんでランチしたあと、
一心行に行ってみない」


「うん、いいよ」


「ボワ・ジョリ」の
ミナコお姉さんには、
「トーマス農園」さんの
無農薬いちごを持って行きました。


「おっちゃん、またね」


「アリスちゃん、いらっしゃい♪」


「やあ、ムーちゃん...ゴホゴホ」


「...あっ、血だ!?」


「ムーちゃん、嘘よ。
いちご食べてるだけよ」


「デへッ♪もっとください」


「一心行は、どうですかね?」






九州が誇る
「一心行の大桜」は、
今日満開になりました。




「アリス見てごらん、きれいだよ」




2004年の台風被害で
大きなダメージを受けましたが、
見事に生き返りました。






やがてママは、
テレビ局に捕まってしまいました。


「あなたにとって一心行は
どんな桜ですか?」


「希望です」

ママは明るく答えました。


パパは十字架でも抱くように
両手でカメラを握りしめ、
そっとシャッターを押していました。


サクラは無数の花を
風にそよがせています。


この花一つ一つが、
ひとりの人間と同じなのです。


新緑の若葉となり、
色濃い深緑の夏を迎え、
秋には褐色に枯れて、
くるくると回転しながら散っていく。