ヤキトリ年のはじまりはじまり | 続・阿蘇の国のアリス
明けましておめでとうございます。

今年もどうぞ、
「続・阿蘇の国のアリス」を
よろしくお願い致します。

それでは、はじまりはじまり。


2016年の大晦日の夜は、
三人だけの静かな夜でした。


本当なら友だちを呼んで、
カウントダウンでもするのに...
弱った私を、ママとパパが
気づかってくれたのです。


ママは私に、
災厄を断ち切るための
そばを食べさせてくれました。

「食欲だけはあるの」


ママとパパは、
紅白を見ながらお寿司を食べました。


「今年も、ぼくとアリスのために
がんばってくれて、ありがとう」


「ううん、三人が同じくらいがんばってるの」






やがて、
私が道しるべにしていた
新年を迎えました。


「ママ、私、がんばった?」

「うん、がんばった。おりこうさん!」


新年を迎えたと同時に、
イケメン店長と、釣りキチ店長。
にせモンから電話がありました。

ジュジュかあさんと
お梅とフー子には、
こちらから電話をしました。

「フー子、パパがビールを飲んで
運転できないから、どこか連れて行って」


お梅とフー子はすぐに
おうちにやってきました。

「アリスおめでとう。
このままゆっくり休んでいてね」


ママたちはそれから、
高千穂までゆきました。


まずは、「高千穂神社」からです。




ママは神さまに、
感謝とお願い事をずっとしていました。






おみくじは、
ママとパパは大吉。
お梅は末吉、フー子は小吉でした。




からだが冷えてきたので、
豚汁を食べて温めました。


お梅とフー子は
おみくじに納得がいかず、
「天岩戸神社」に
ママとパパを誘いました。


しかしそこでも、
お梅は末吉、フー子は小吉でした。


そんな二人にパパがいいました。

「ぼくが大吉を見つけてあげようか!」

パパがおみくじの中から
2枚を選んであげると、
2枚とも大吉でした。


明朝は、おせちで始まりました。





「ヤキトリ、やったよ。
新年を迎えることができたよ」

「コッコッ、アリスちゃんおめでとう」


「ねぇ、ヤキトリ。
本当は神の使いなんでしょう?」

「コッ、コッ、私がいるかぎり、
アリスちゃんを死なせないよ」


「よかったね、アリス」


「アリス、生きててくれてありがとう」

「泣いてるのパパ?」


それが、私たちの、
今年の物語のはじまりでした。