最後の外来 | 続・阿蘇の国のアリス
きょうは、今年最後の
ママの外来の日です。


外来の後は、
鶴屋百貨店で買い物をして、
夜は皆で「かにバイキング」に
集まることになっています。


一日が長くなりそうなので
私も連れてゆかれました。

運転は、かにバイキングにも参加する
にせモンがしてくれました。


「俵山ルート」が開通したので、
街の病院まで少しだけ楽に行けました。


南阿蘇を出る時は、
冷たい雨だったのに、
病院に着く頃には、
暖かい晴れへと変わりました。


検査の間、
パパとにせモンは、ママの手を握って、
パワーを送りつづけました。


「全然痛くなかった!」

そのかいあって、
ママは少女のように、
にっこりと笑いました。


検査結果の方も順調でした。


「ママ、お疲れ様」


「みなさん、ありがとう!」


病院横の白川沿いを散歩した後、
ママたちは、「大文字」さんで
お好み焼と焼そばを食べました。




三人は安心したのか、
たくさん食べました。



「かにバイキングは5時間後なのに
大丈夫かな?」


食後は、鶴屋百貨店で
ゲイシャを飲みました。

「違いの判らない女。ダバダ~♪」


ママは実用品を。




パパはかわいいものを見つけては
買いました。






にせモンは、
100g628円のタイを、
一匹628円と勘違いして、
あやうく買いそうになりました。

「おととい来やがれ!」


ママは最後に、
果物をたくさん買いました。


その中のリンゴに、なぜか、
ヤキトリの絵柄が入っていました。

「もしかしたら、ヤキトリは
神の使いなのかもしれないね」

リンゴを手にしたママは呟きました。


ママとは、
ふたりで治療をがんばろうねと
話しています。


いっしょにいられる時間は
短いかもしれないけれど、
長さではなく時間の深さを
わかちあっていこうと話しています。