南阿蘇の「緑の小箱」さんが、
わたしたちのことを心配している、
と聞いたので、会いに行きました。
チボリ「アリスちゃん、心配してたよ」
ハク「おやつ持ってきた?」
「わたしたちは元気。
みんなも無事でよかった」
「緑の小箱」さんは、
今年で14年目になります。
地震が起こった時、
斜面に立つ建物を、
誰もが心配しましたが...
建物はササの群生と、
クヌギ林に守られて、
ビクともしませんでした。
「明日、支援物資が届くので、
取りに来てくださいね」
最後にそう言われて、
緑の小箱さんを後にしました。
「恐ヶ渕」と、
「アスぺクタ」にも行きました。
地震が起こる前、
よく遊んでいた場所です。
「アスぺクタ」は、
自衛隊も撤退していて、
水を打ったように
静まり返っていました。
わたしのなわばりに
イノシシが侵入してきたので、
噛みついて追い払ってやりました。
「誰もいないね...」
「静かな阿蘇だね...」
それから、ママとパパは、
ボランティアの炊き出しに行きました。
そこは、
阿蘇で一番被害の大きかった
長陽地区でした。
ママはうどんの担当、
パパはコーヒーの担当です。
ふと山の斜面に目をやると、
やわらかな新緑が
濃い緑に変わっていました。
熊本地震から
きょうで一ヵ月になります。
避難所では皆が力を合わせて
火を起こしていました。