屍体が埋まっている!
これは信じていいことなんだよー

トンネルを抜けたら、
竹田の「岡城址」に着きました。

日本百名城の
ひとつに数えられる岡城址は、
瀧廉太郎が作曲した
「荒城の月」の
モチーフとなった城跡です。

滝廉太郎は
明治12年東京生まれ。
わずか23年の生涯で
30曲以上を発表。
「春のうららの隅田川」の
歌い出しで知られる
「花」や「鳩ぽっぽ」、
「雪やこんこん」、「お正月」、
「箱根八里」などもあります。

現在では
石垣のみが残っていて、
日本さくら名所100選
でもあります。

私たちは
毎年桜の季節になると
風情あるこの場所に
よく来たものです。

今年はちょっと、早かったみたい...。

でも...

近づくと...

満開♪

...なぜって、桜の花が
あんなにも見事に咲くなんて
信じられないことじゃないか

俺はあの美しさが
信じられないので
この二三日不安だった

しかしいま
やっとわかるときが来た

桜の樹の下には
屍体が埋まっている
これは信じていいことだ
梶井基次郎「桜の樹の下には」より

瀧廉太郎の魂もまた、
この岡城の桜の樹の下に
眠っているにちがいない...。

