湯布院へ(2) | 続・阿蘇の国のアリス

...出てきた料理は、

湯布院野菜のせいろ蒸しと

豊後牛のセットでした。


「わぁー」、

皆で歓声を上げましたが、

草食動物になったママは

豊後牛を一切れもらい

残りをパパにあげました。


「えんじ」さんでは

幻想的な雰囲気に包まれながら

ランチができました。



ランチの後、

大浴場の入湯無料券を

もらいました。


せっかくなので入ってみます。


大露天風呂は

由布岳を望む絶景温泉でした。


つい先日、

湯布院駅に寄った

「こころ旅」の火野正平さんは、

由布岳を見上げて、

「くずれたおっぱい」

と呟いていました。


温泉から上がって

観光辻馬車についていくと、

日本茶を堪能できる

「茶いほり」さんに着きました。




ママはそこで1400円もする

すすり茶セットを味わいました。


注ぐ湯温を三段階に変え、

味の変化を楽しむもので、

最後はポン酢で茶葉を

おひたしのように食します。


ゆったり過ごしていたら、

看板猫の姫ちゃんが

散歩から帰ってきました。


お客さんがいなければ

店の表に立って

通行人や観光客を

店内へとお誘いします。



小泉元首相も以前、

看板猫に引っかかって、

すすり茶を飲みました。


その時の看板猫は愛子ちゃんで

猫生活の表紙にもなりました。


病院に着いたのは夕暮れになりました。


「お母さん来たよ...」


私とお梅とフー子は、

車の中から病室の明かりを

見つめていました...


誰もが口を閉ざし、

感傷的な気持ちでした。

ママとママのお母さんが

そこでどんな話をしていたかは

想像がつきます。


「これ、結婚式の写真」

「よかったね...」


「お互いがんばろうね」

「はいよ」


ママが車に戻って来た頃、

天上には覆いかぶさるような

宇宙の沈黙がありました。