おーでぃしょん | 「」
4月のこと


3月に養成所の期間が終わり、3年間個人で先生について習った声楽と1年間でつけた歌と踊りながら歌う力を試したかった


たった半年くらいだけど。。元劇団〇季の先生と大河の演技指導の先生による演技のレッスン経験はあって


やっぱり不安だったから直前の3ヶ月は個人のレッスンで先生とオーディション対策で発声、滑舌、年齢や性別や性格での声の使い分けと表現方法を学んだ


そして某大手声優事務所、付属養成所オーディションへ

既に声優の学科や演技学校などで基礎を学んだ経験者向けだったので、落ちるの覚悟で応募。。。


なぜか無事写真と書類審査を通過し二次の実技審査へ進むことができた。



異世界だったT_T


20名くらいかな、みんな早く来ていた

ぎらぎらしていたよ、当たり前だけど。。。
自己紹介を聞いた感じでは正社員でお勤めされている社会人の方が多いなーって印象


試験は
二次受かった人たちと、審査員の事務所の方2名の前で自己紹介と演技をする。

演技はその場で渡された台本から選んで読む。台詞ごとに違う年齢や立場、性別や性格が横に書いてあった。


他の受験者の方たちの演技が始まり、目を閉じて聞いた。
みんな、さすが…!と思うくらい上手かった。。。



しっかり訓練された声がうわつくことなくぴたっと台詞にはまっている。
同じ台詞なのにひとりとして同じ人物ではない。
舌足らずな少女、セクシーな女性、活発な少女、落ち着いた深く強い意思を持った青年、繊細な少年、やんちゃな少年。
人によっては絶妙なアドリブを交えたりもしていてただただ圧倒。。。


一瞬で自分のレベルを思い知らされた。
完全に、完全に、場違い。


わたしは自分が恥ずかしくなって
もしかしたらなんて思ってしまったことを後悔した。。。

目の前で圧倒的な差を見せつけられたのでもう帰りたい帰りたいレベル



そしてわたしは一番最後で


待ち時間に腹式呼吸をしていたけれど、緊張のしすぎでお腹にも肩甲骨にも力が入らなかった。
せめて、前を向いて明るく感じ良くしよう。。。


しーんと静まり返る
話しながら気づいていた、あまりにも響いていない、前に出ていない自分の声。


そして台詞読みの指示がでた。
先生に教えていただいたことを思い出す。

台詞から選んだ設定は甘ったるい声の少女、普段の自分に近い声。
この選択は大失敗の元だった。。。わたしは声が高くない、落ち着いたお姉さんタイプの声が得意なのに



台詞はここに書いたら色んなとこから怒られそうだからかけないけど。。。生徒会てきな学園ものてきな。。


読みながら泣きそうだった
あまりにも、個性のない、薄くて軽い声
ほんとーにほんとーに自分が恥ずかしかった。


でもビルを出るときには気持ちは前を向いていて

もう落ちることなんてわかりきっていたから



そして数日後
封筒の中には
受からなかったことが記されていた。





ずっと思ってきたのは
人を惹きつけるような魅力のある人間になりたい。



外見云々ではなくて教養や話し方も身に付けたいな。。。
わたしは不勉強すぎる、もっと色々身に付けてそして勉強しなきゃ




あしたも早起き。。(°_°)