読書感想(272)「風神雷神◆原田マハ」 | アルジャーノンにシャンパンを

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♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

風神雷神

原田マハ著

PHP文芸文庫

2024.4.17読了

☆☆☆☆

風神雷神図屏風で有名な俵屋宗達と、天正遣欧少年使節として安土桃山時代にローマへ派遣された少年達が主人公の物語。宗達がヨーロッパに渡った記録はないが、少年使節団に随行してローマに行き、そこで同じく少年だったカラヴァッジョと出会い、さらにカラヴァッジョの命名までするという壮大なフィクションです。ただ、時系列的に破綻しているところは無く、史実は史実としてしっかり押さえており、生立ちのよく分かっていない宗達を自由に動かしているので100%あり得ない話ではない、と思わせるところがいい。この、著者のフィクションの常套手段、面白過ぎる。