〈あの絵〉のまえで
原田マハ著
幻冬舎文庫
2023.4.11読了
☆☆☆☆
それぞれの絵に絡んだ感動のストーリーを紡ぐ短編6作品。登場するのはゴッホの「ドービニーの庭」、ピカソの「鳥籠」、セザンヌの静物画、クリムトの肖像画、東山魁夷の「白馬の森」、そしてモネの「睡蓮」。ゴッホの作品はひろしま美術館蔵だし、ピカソは岡山の大原美術館、睡蓮は(大原美術館にもあるけど)香川県直島の地中美術館のが題材だったりで、ボクとしてはかなり親近感が湧くところ。登場人物のように「絵を通して作者と語り合える」ような感性は持ち合わせてないので、こういう本を読んで先入観を持って鑑賞するほうが、実は楽しいかも。
ちなみに巻末の解説は、それぞれの美術館の学芸員の方が書いてるんだけれど、みなさん上手い。流石です。