とんび
重松清著
角川文庫
2022.2.22読了
☆☆☆☆
頑固で一途で不器用で、それでいて涙脆い。そんな昭和を代表するような親父とひとり息子の、長い長い成長の物語。舞台は広島(恐らく福山?)。息子はボクと2歳違いということもあって、子供の頃はこんなオヤジやガキもいたなぁ、と妙に実感できたりして(笑)。
ひとつ間違えば、時代遅れで古臭い話になりかねないところ、いま読んでも全く違和感のない、人間味溢れる作品に仕上がっているのは、さすが著者の巧さですね。さらにボクと同世代の人なら、ちょっとノスタルジックを味わえるかもしれません。