読書感想(226)「汝ふたたび故郷へ帰れず◆飯嶋和一」汝ふたたび故郷へ帰れず 飯嶋和一著 小学館文庫 2021.5.12読了 ☆☆☆☆ 文藝賞を受賞した、著者の初期の作品。ひとりのプロボクサーの挫折と再起を描いたものだが、孤独なトレーニングや熾烈な試合、心理的葛藤などの緻密な描写で、まさに自分がそこに立たされてるかの様な感覚になります。本作の他、小説現代新人賞を受賞した作品なども収録されており、その後の時代物に移行する前の著者の小説に触れられる1冊です。