読書感想(112)「輝天炎上◆海道尊」 | アルジャーノンにシャンパンを

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♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

輝天炎上

海堂尊著

角川文庫

2016.8.24読了

☆☆☆☆



“螺鈿迷宮”の続編、かつ“ケルベロスの肖像 ”のアナザーストーリー。焼死したはずの碧翠院の姉妹の謎や、その他諸々の真相が解き明かされるのはいいが、主人公の天馬くんに、極北シリーズ の世良、南雲、AI関係の彦根、桧山、厚労省の白鳥、姫宮などなど、もちろん愚痴外来の田口センセも登場して、結構ぐちゃぐちゃな展開に(笑)。続編というよりは桜宮物語の総集編といった雰囲気です。しかしそんな中にも、医療事故に関するマスコミ報道の問題や、実社会でAI(死亡時画像診断)が普及しないことへの痛烈な批判は、しっかり織り込み意思表示。海堂ワールドの終着点に1歩近付いた感のある1冊です。