菅州

菅州少年原野を(きら)

狐裘(こきゅう)(もう)(じょう) 城下に狩す

虜酒千盃 人酔わず

胡幾十歳 能く馬に騎す

 

Yoshiのつぶやき】

菅州というのは、匈奴の土地のこと

(きら)いは愛すとするテキストもある。

匈奴の子供は原野が好きだ

狐の毛皮をまとって城下で猟をする

醸す虜酒は千杯飲んでも 人は酔わず

胡児は十歳で能く馬に()る。

 

虜酒:匈奴の酒



別童

千里の黄雲白日に(たそがれ)

北風吹き 雁雪紛紛

愁う莫れ前路に知己無きを

天下に()()ぞ君を(しら)ざる

薫:たそがれ

Yellow clouds covering a thousand li and the sun setting dim,

In whirling snow the north wind drives south the wild geese,

On the road ahead surely will be friends dear and true

Throughout the land is there anyone who knows not you?

Yoshiのつぶやき】

なんと素晴らしい詩ではないか、今までで一番

好きな詩になる予感がする。


落日

漢将帰来し 塞空に(とりこ)

旌籏(ほうき)(はじ)めて玉関東を下る

高蹄戦馬三千匹

落日平原秋草の中

Yoshiのつぶやき】

将軍が捕虜を連れて帰ってきた。

軍旗が玉関門に初めて上がった。

三千騎が屯している。初めてのことだ。

落日の平原は秋草の中だ。

やはり、寂しい気持ちもあるのだろう。