息子 | アスペ&ADHDの息子と気分循環症のもぐらの心の扉

アスペ&ADHDの息子と気分循環症のもぐらの心の扉

愛息子はアスペっ子☆
意外と世の中いっぱいいるょ~☆多数派じゃない少数派さん、凡人じゃない個性派さん♪
私 は気分循環症と言う病名がついてる日々に。
過去記事には波瀾万丈の人生も書いちゃってます。
病気になった経緯とか…今は心の中を素直に書いてます。

アルフォンスとの生活は、何もかも大変だった。




産まれて3ヶ月 に家にきて、
ママ犬、パパ犬、兄弟とも別れて
うちに貰われてきた。





慣れないお家で、さぞや心ぼそかっただろう。


でも、ゲージに入れておやすみをしても、アルフォンスは夜泣きしたりしない大人しい子だった。




ゲージに慣れさせ、トイレを教えるためオシッコしたら暫く出してあげるを繰り返した。



ホントはもすこし月齢を重ねてからやるものらしく、まだ赤ちゃんのアルには難しかった。



もぐらも仕事があるから、子供達と交代で見れる範囲も少なくて…


最初はゲージ、帰ってきたら出して、お水を飲んだり時間が立つとゲージでトイレを促す、の繰返し。




ゲージの外に出られる時間は、短かった。




キューキュー寂しそうに鳴いた。





居るときは少しずつ出して遊んであげてたけど、仕事や学校の合間だから、ひとりで留守番は長く寂しかったと思う。




毎日、規則的にトレーニングできる訳じゃなかったから、出してる間に、粗相をしちゃうこともしょっちゅう。




トイレシートをくちゃぐちゃにしてビリビリにして食べちゃったりして口周りのおしっこの臭いが…



『めーよ!?』
『あ、コラッ』
 『またぁ!?』


犬が嫌がる匂いのスプレーを買ってきたり、何とかやってみるけど、まだまだ赤ちゃん。
なのに普段から余り構えてない反動でか、叱られても、構って貰える気持ちが大きいのか、繰り返していた。



トイレトレーニングもなかなか上手くいかず、
次第にもぐらをイライラさせていた。





家に来てから、まだ2ヶ月くらいで。。。




もぐらは『もう!バカ犬っ』(←バカ主)って言って突き放すようになった。
世話はするけど、遊んであげなかった。
遊んであげるのは、子供達。




やっぱり可愛がれないのかな…





そんなある日仕事から帰ってみると、
グチャグチャになってるゲージ。

ちっとも躾を覚えてくれないイライラを抑えて、掃除しながら、出たそうにしてるアルフォンスを可哀想に思い、出してやった。




その隙に居間でうんちをしてしまった。

アルフォンスをとうとう叩いた。





小さく丸まるアルフォンス。





『ここ、めっなのよっ!』
言いながら小さな身体を押さえつけた。




言い聞かすみたいに何度も言った。
(間違った躾のやり方です。)




我が子を育てた経験はあるけど、
仔犬を育てた経験は初めてだった。

自分の子供の頃だから、
そう、
遊び相手にしか過ぎなかったのだ。




そして、うんちを片付けている内にアルはまた別の場所でおしっこをしてしまった。





『あー!もぉーっっ!!』


パシッ

咄嗟に頭を叩いてしまった。


その反動でアルは絨毯にアゴをぶつけてしまった。




そしたら、アルの口から血が…!!



慌てて口をよくみると、小さな歯がない。
絨毯に2本落ちてる。

もう一本はグラグラしている。



血の気が引いた!




あたしっっ



『ごめんね!アル!大丈夫?アル!』



怖くて手が震えてきた。



落ち着けっ、先ずは電話。
いや、ネットで見てみよう。
歯が抜けちゃったら…



……調べたら、ちょうど乳歯が抜け変わる月齢だった。



多分、グラグラしてたんだと思う。




でも、私が叩いたから…
動物虐待だと思った。




頭にきて、お尻をスリッパで叩いた時もあった。
(痛くはないような力ででしたか)
怒鳴り声で怯えて、ゲージの隅にひっくり返って、ゴメンナサイのポーズをしたけど、
イライラがおさまらなくて、スリッパを床に叩きつけた。



アルフォンスは、一度だけ『ウゥー』と唸って反抗したけど、もぐらの顔をじっとみると、またゴメンナサイのポーズをしていた。





それをみた子供達に、
『もうやめなよ!可哀想だよ!!動物虐待で訴えてやる!』




そう言われてしまった。





動物虐待…


あーやだっ!自分がやだっ!
やっぱり、あたしにはムリだったんだ。

心のリハビリなんて言って、自分のエゴでアルを犠牲にしてしまった。




子育てだって、自分の感情の壁にぶつかるのに。



自分が何だか、ホントに嫌になった。
そして、アルとも心を遣って関わるのが難しくなった。
アルとどう関わっていけばいいのか分からなくなり、もぐらだけの時は、ゲージから出さなかった。


これ以上、怒りたくない…




そんな事を思いながら、

『悪いね、お兄ちゃん達が帰ってきたら出してもらいな』

静かにアルを見つめながら、心の中で思った。







そしたら、もぐらの頭の中にパツンッて入ってきた。

『僕のお母さんは、お母さんなんだよ。』

『僕のお母さんは、お母さんだけなんだよ。』





え!?





え!?






アルはもぐらを見つめてる。







『アルが…言ったの?』
『アルなの?……』







胡散臭い話しになるけど、もぐらは、時々、相手の想念のような感覚を読み取れる時があるんです。




亡くなった人だったり、生きてる人の思いだったり、時には木とか…


チャンネルみたいな感じで、上手く合うと
映像が視えたり匂いとか、言葉(のようなもの)で感じることがあるんだけど、


動物からは初めてでした。

ましてや、自分の飼ってる犬からなんて。





今、起きたことが、余りにもビックリだったから、信じられなくて周りを見渡した。






誰もいない。




アルともぐら。ふたりきりだ。




そして、
『アルなの?』
と、訊くと…





ぶわーっと涙が溢れ止まらなくなった。




アルは心配そうにゲージからもぐらを見てた。






直ぐにゲージから出し、抱っこした。




その時、やっと理解できました。
至らぬ飼い主に、この子が語りかけたんだなって。

思いが伝わらなくて苦しかったのは、もぐらではなくこの子だったんだな。って。


親犬から直ぐに離され、赤ちゃんのアルにとっては、もう、この家の人だけが家族なのでした。


もらい受けてきた大人であるもぐらより、
この幼い仔犬の方がとっくに受け入れてて、
慕って、がんばっていた。

きっと自分本意に接して一方通行だったもぐらに、精一杯の想いを送ってきたに違いない。




泣きながら話した。

『そうだね。あたしがアルのお母さんだね。
アルはお母さんの子供だね。』







それからは、アルを怒鳴ったり、叩いたりしなくなった。




もぐらの母も時々、留守中に来てくれるようになって、アルも粗相したりイタズラも一切しなくなった。





でも、アルフォンスがもぐらに話し掛けてきたのは、あの時の一度だけ。






あの一度だけのことが今でも忘れられない大切な思い出。






アルが来てから、子供達だけじゃなく、
家に余り来たがらない母も良く来てくれるようになって助かった。
いつもは仕事とかで遅くなると実家に次男を預けてたんだけど、学校もあるし、お願いしてたから。






母、子供達、アル、もぐら。





誰が欠けても困る大切な家族。





アルの存在に支えられ、笑いが絶えない温かい形が出来て、もぐらのパッサパサな心もいつの間にか、カサカサしなくなってきたのでした。




続く…