その内そうなる予感はしていた。
彼女は、勘がいい。
男の出没先に目星をつけてた。
勿論、女といそうな場所や家。
自分と約束していない日に、怪しいと踏んで、待ち伏せした。
そこへ、そうとも知らない男は車でやって来た。
助手席には、別の女の子。
車が停まると、すかさず駆け寄り車の窓をノックした。
彼女は笑顔で
『こんばんはー』
男は、びっくりした顔をしたあと、
『あぁー……』
と呟き、目を閉じた。
そこで、女同士車の外で話し合いをしたらしい。
男は、観念したのか、静かに車内で待っていたらしい。
その日は、そのまま帰ったけど、
後日、男と彼女の話し合いもした。
これまでは計算、計算でやり取りして陰で泣いてきたけど、
この時はやっと、全ての感情を男にぶつけた。
でも、 男の言い訳や、これまでのウソとかごまかしてきたことに触れると、
今迄我慢してきたせいか、彼女の思考回路はショートしてしまったようで、
言葉でハッキリと終わりも告げられず、
『もう、辛い』
と言って、その場から立ち去り、
その後連絡がきても、ひたすら放置を決め込んでいた。
次第に相手の男も静かになった。
そうこうしてるうちに、男は仕事を辞めることになり、彼女もまた、別の理由で仕事を辞めることになった。
やっと縁は切れたのかと言うと、
それもちょっと、違った。
彼女は、敢えて別れも告げず、連絡先も消さず、着信拒否にもせず、ケジメをつけようとはしなかった。
恋愛に溺れて出来た自分の傷を、
ただ時間が癒してくれることだけ願っていた。
長い現実逃避に入っていった。
続く