昨日は久しぶりに、愛車の BMW R1300RS をアンベールして走り出した。
生活パターンが変わってから、朝の時間の流れも変わった。
以前のように早朝から動き出すことは少なくなり、今はゆっくりと起きて7時過ぎ。バイクに跨る頃には9時を回っている。
昔は「今日は乗るぞ」と、どこか気合いを入れなければ走り出せなかった。
けれど今は違う。気分が向けば自然とキーを捻り、そのまま走り出せる。
理由は単純で、R1300RSという存在がライダーの負担を驚くほど軽くしてくれるからだ。
もしこれが BMW M 1000 XR や BMW S1000RR だったなら、こうはいかない。
前傾姿勢、ガソリン容量、クラッチ操作、積載性――。
乗る前に、自分の体調や気力と向き合う必要がある。
しかしR1300RSには、その“構え”が必要ない。
だから自然と行動範囲も意識も広がっていく。
そんな気分のまま、行き先も決めずに走り出した。
白い革のメッシュジャケットに、デニムのライダースパンツ。
日差しは思っていた以上に強い。だが空気はまだ冷たい。
「今日は海より山だな」
そう思い、自然と関越道方面へ向かった。
目的地は決めていない。
ナビもセットしない。
ただ秩父の景色が見たかった。
たぶん降りるなら花園ICだろう――。
そんな曖昧な感覚だけで高速を降り、道路標識を頼りに走る。
以前の自分なら考えられないほどのノープラン旅。
時間に追われることもない。
だから走行モードは“ECO”。
これが実に心地いい。
加速は穏やかで、減速時のバックトルクも柔らかい。
身体への負担が少なく、とにかく疲れない。
景色を流しながら、ただバイクと一緒に走る感覚が気持ちよかった。
昼前になり、そろそろ食事をと思い店を探す。
日曜日だけに混雑する前に入りたい。
ナビに載らないような脇道へふらりと入り、長瀞の中心地を過ぎた辺りで十割蕎麦の店を見つけた。
時刻は11時を少し回った頃。
店内にはまだ一組だけ。静かな空気が流れていた。
予想通り、11時半頃には店は満席。
少し得をした気分になる。
食後は、そのまま流れで「皆野寄居有料道路」方面へ。
有料の看板は出ていたが、通行料を払わずに走れる区間を抜け、そのまま甲府方面へ向かった。
標高が上がるにつれ、空気は一気に冷えていく。
雁坂トンネル手前では17度。
トンネル内では15度。
革のメッシュジャケットではさすがに寒く、身体の芯まで冷えてしまった。
料金所を抜け、再び外気温が上がってきた時には心底ほっとした。
その後はフルーツラインを流し、勝沼ICから帰路へ。
目的地もなく、時間にも縛られず、ただ気の向くままに走った一日。
けれど、そんな何気ない時間こそが、今の自分には一番贅沢なのかもしれない。
昨日のルート
では良い1日を...




