青年は荒野を目指す / ザ・フォーク・クルセダーズ | 社会不適合オヤジⅡ

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好奇心、いよいよ旺盛なもので・・・

何故か寝る前にこんなYoutubeを見てしまった。
青年は荒野を目指す。加藤和彦さんに敬意を評して。

高校生の頃、五木寛之氏の「青年は荒野をめざす」を読んだ。
ジャズに傾倒して2日と開けずにジャズ喫茶に通いつめていた頃だった。



主人公の「ジュン」はトランペットを吹くジャズ演奏家。
横浜港から津軽海峡を抜けてナホトカまで船で旅をし、ナホトカから列車でハバロフスクへ。
もうその未知の航路だけで、田舎者の高校生だった私は吸い込まれていった。

ハバロフスクからモスクワまではアエロフロートで空路を行き、モスクワからヘルシンキまでは国際急行列車、トゥルクからバルト海を越えてスウェーデンのストックホルムまでは船で旅をし、ストックホルムからコペンハーゲンまではなんとミニ・クーパーで走り切った。

車も船も、もちろん飛行機も、その頃の私には未体験な世界。
一緒に旅をする仲間と途中で出会ったロシア娘との初めての性体験。。。。
当時の17歳の私には強烈な小説でした。



コペンハーゲンからパリまではジェット機、パリからマドリッド、そしてリスボンまではマイクロバス、いよいよリスボンからニューヨークへは大西洋を横断する船旅。そしてこれが最後の旅になる。

二十歳のジュンは様々な国で様々な人にであい、体を重ね、そして影響を受けジャズ演奏家としての自分を磨き上げる。
いや、人間として成熟されつつあるときこそがジャズのような演奏家にとって最も大切な「ゆらぎ」を表現できるのではないかと思い始めるんだ。

ジャズは生活、青春、セックス、喧嘩、友情、信頼、裏切りそれらすべてを孕む。
つまりジャズを演奏するということは自分の人生を演奏するということなんだって、青臭い私はそう興奮しながら読み終えた。

そしてまたジャズ喫茶へ向かう自分がいた。中央線の快速電車がナホトカからハバロフスクへ向かう凍土を渡るシベリア鉄道のように思えた。
そう、そして僕はこの頃からつい最近まで、Web上やその他様々なところで自分のことを「Jun」と表記していたことを思い出した。
生まれた月が6月「June」であることも一つの理由だったが、実は自分をこの主人公に投影していたことが最大の理由だった。

青年は荒野をめざす。
しかしここで云う「青年」とは、年齢のことを指すだけではないと、この頃特に、そう思う。

みんなで行くんだ 苦しみを分け合って。。。。    また明日(^_^)/~~~





ご興味があればこちらに過去記事(2010年10月~2015年10月)があります。
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