親が病気になったら?子供の心のケア | NZらいふ:ニュージーランド生活情報、日々の出来事、そして子育て

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案ずるより産むが易し(?)の精神と、楽観的な性格でNZ移住23年。無計画なワーホリ時代を経て、多種多様の仕事を経験。2012年に乳がんにより全摘、抗がん剤、放射線治療を受けました。NZの医療システムについても書いています。
ぷらす、子育て奮闘記!

子供って、無邪気に見えて実はかなり観察力があるように思います。

 

例えばオボッチャマ君の場合。

私が具合が悪かったりすると、いつもより「I love you mum...」と言うし、熱を出して寝込んだときは「うつると困るから部屋に入ってこないでね」という言いつけを守って、ドアをちょっとだけ開けて様子を見ていたり。

 

親が病気になるっていうのは、子供に大きな不安を与えるのだね。

 

もう15年以上の付き合いになる韓国人の友達Gは、Waitemata District Health Board(WDHB)で働いています。

物凄い玉の輿再婚の話は以前ブログにも書いたと思うけど、初めの結婚で(相手は韓国人)ひどい目に遭った彼女には絶対幸せになってほしかったから心から嬉しかった。

大富豪のご子息の旦那さんも、実にDown to Earthな方で、金持ちオーラ全くなし(笑)

我が家の近所に、ごく普通の中古一戸建てを購入しました。

家業は、お姉さんが継いだようで、自身は無関係企業のIT職で働いています。

ITに関しては相当にデキる男らしく、ヘッドハンティングされてどんどん条件の良い会社に引き抜かれています。

 

Gにはお世話になっているので、私も彼女の頼みはできる限り聞いてあげます。

例えば、ニュージーランドの医療システムの資料を日本語に訳す話が出た時は、無償で快諾。

その頃駆け出しの翻訳者だった私にも、いい勉強になるしね。

 

ただ、後になって聞いたのだけど、当時のGのボスは「白か黒か、しかない人」で、本来であればDHBの資料を翻訳するには契約する翻訳会社に依頼しなければいけないのだと。

それで、Gはボスと戦ってボスも有資格者がチェックするという条件で私の翻訳を通してくれた。

とはいえ、有資格者というのはタダで仕事をしたくない物なのかね?(笑)

彼女からの添削は簡単なタイポ2か所だけで、添削後に私がチェックして更にタイポや間違いを見つけたという。。。

 

まぁ、今はもっと厳しくて、本当に契約している翻訳会社に依頼しないとダメみたいだけどね。

それでもなぜか、翻訳チェックは依頼される(笑)

なんか、お役所のルールというのはよくわからんね。

 

でも、翻訳会社が使っているプロの翻訳家が訳したものであるばずなのに、どっきりするような間違いとかあったりするんですよ。

 

今でもあまりにショックで覚えているのが、「Will=遺言書」を、「遺書」と訳していた件。

確かに遺言書も遺書も、亡くなる人が残される人に対して書くものだけど。

その翻訳する資料の内容から、Willは確実に遺言書(遺言状)の事を意味していました。

遺言書には決められた書き方の条件があり、正確に書かれた遺言書は法的効力を持ちます。

それに対し、遺書は家族や友人などに向けて個人的な気持ちを綴るもので、基本的には何を書いてもいいんです。

ただし、法的な効力はありません。

そして何よりも、「遺書」には自殺する人が残す手紙といったケースも少なくないので、Willを遺書と訳すのは絶対に間違い。

 

また、翻訳会社に依頼しても、その会社が登録している翻訳者は世界中どこに居るかわかりません。

ネット環境があれば、メールで文書のやり取りできますからね。

私も海外の会社にも登録しているので、仕事のやり取りはメールです。

その為、ニュージーランドに住んでいる人には普通の言い回しでも、海外の人には???っていう事があるし、翻訳者の好みなんでしょうが、あまりにも「単語を日本語に訳す」ことに執着しすぎて、「そこ、カタカナでよくね?」みたいな不自然な翻訳になっていたり。

 

なので、翻訳は通常、翻訳者が翻訳したものをチェッカーが添削し、それを翻訳者が見て納得すればOK、しなければまたチェッカーに連絡されるか、別のチェッカーを使うか。

 

 

WDHBで、多分2年くらいかけたプロジェクトなんだけど、親が病気になったときの子供の心のケアについての資料を作ったのね。

 

Growing Stronger Togetherというアクティビティーブック。

対象なのは、5~12歳の子供。

当然最初は英語版オンリー。

 

友人Gの所属する部署では、それをどの言語に翻訳するかを検討していたんだけど、まず人口が考慮されるよね?

なので、当然のように中国語は選ばれます。

そして韓国語。

韓国人移住者は英語理解率が低いのだそうです。

逆に、インド人やフィリピン人は人口的はに多いのだけど、英語を理解する率が高いのよ。

 

このプロジェクトの翻訳版を作ると決まった時に、Gは何度か私を「お茶でも」という建前で呼び出しました(笑)

そこで彼女は、個人的に日本語を押していると。

そして、もし決まったらDHBの規則があるから私に翻訳を依頼することはできないけど、チェックはしてほしいと。

勿論喜んで引き受けましたよ。

 

それで日本語版翻訳が決まって、恐らく翻訳経験のない方がやったのではないかと思うラフ版が渡されました。

これは一目で素人さんの仕事だとわかる内容。

もしかしたら、内部の日本人職員にお願いしたのかもしれないね。

英語で会話をすることと、文書を翻訳するのは結構違うスキルが必要だと思うんですよ。

通訳であれば、要点が正確に訳されていて、対象者がイマイチ理解できなければ言い回しを変えたりとかその場でできますよね?

でも翻訳は、必ずしも一字一句を訳すのではなく、内容を変えずに読む人に分かりやすく言葉を選んだりしなければいけないし、対象年齢層も考慮する。

同じ文章を10人が翻訳したら、恐らく10通りの翻訳が上がってくると思います。

 

Growing Stronger Togetherは、子供向けアクティビティーブックなので、殆どがひらがな。

それに添えて、大人への説明が入っています。

 

目的が、「病気になってしまった親を持つ子供の心のケア」なので、一家で健康なご家庭には不要かもしれません。

でも、病気は突然やってきたりしますからね。

 

残念ながら、ハードコピーはメンタルヘルスのケアを受けている家庭にのみ配布されるので、そうでない方はダウンロードして自分で印刷することになります。

 

子供が楽しめるように、カラフルで楽しいゲーム感覚の資料だと思います。

 

Growing Stronger Together - いっしょにつよくなろうよ、はこちらからダウンロードできます。

 

内容の変更に際しては、信用性を重視し、変更した旨を明記してください。

※※ ダウンロードは自由ですが、この資料を営利目的や商業用に使用することは禁じられています。

 

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