夕食は、焼肉を予約していた。
無事に、伊豆から戻ってきて乾杯。
牛タンは食べられない外国の方々。美味しいのに、食べる習慣がないようだった。
その後、静岡の繁華街を散策。
スウェーデンでも、オーストラリアでも、自然豊かな住宅地に住んでいる彼女たちには、とても興味深かったようだ。
女性たちの顔写真が並んでいる看板を、ヘアスタイルのモデルと勘違いして撮影しているY。
ドン・キホーテって知ってる?と聞いたら「もちろん」と。
小説ではなく、日本のディスカウントショップも同じ名前なんだよと、教えた。
そのドンキの前で。
男性版の顔写真にも興味津々。
1本は1994年4月の静岡祭りの時のもの。
大阪から、アレックスも連れて、彼女たちと一緒に私の実家に来て、富士五湖をまわったり、近所のお寿司屋さんに行ったりした。
もう一本は、同じ年のゴールデンウィークに、霧ケ峰高原をハイキングした時のものだ。
東京・神戸の山仲間も一緒に、総勢9人+アレックスで山歩きを楽しんだ。
この仲間のふたりと1匹が、今はもういなくなっている。
私が大好きだったキャプテンと武ちゃん。
そして、愛犬のラブラドルレトリバー・アレックス。
私を、実の妹や姉のように思ってくれていた、キャプテンと武ちゃん。
ふたりは、言葉では言い表せないほど、私にとって特別な存在だった。
画面の中で、ふざけたり、笑ったりしているふたりを見ていたら、涙が止まらなくなった。
アレックスも、山の中をうれしそうに駆け回っている。
どうして、いい人は早くいなくなってしまうのだろう、といつも私は思う。
キャプテンも武ちゃんもアレックスも、TとYの来日に合わせて、久しぶりに私たちに会いに来てくれたんだね。
30年前、あんな輝かしい時間を、大好きな人たちと過ごせたことは、本当に幸せなことだったんだ、と思った。