国旗を損壊する行為を処罰する法案が検討されているが、大いに懸念を感じる。
わが国では過去に、単に時の政府の施策の方向に賛同しないだけの人を、「非国民」として日本国民の敵であるかのようにすり替えて抑圧し、結果として多大な惨禍を被った経験がある。そのような発想は今でもSNS上でしばしば「反日」という言葉を目にするように、なくなったとは言えない。
自国の国旗を損壊するのはよくよくのことで、それなりの理由や信条があるはずだ。国と国民を愛することの実践と表現の仕方は人それぞれに異なる。いきなり感情的に非難するより、その理由などを考え、思いをいたす態度が、民主主義の基礎であり、国民や、まさに政治家にはそれだけの知性と度量の大きさが求められる。
国旗というシンボルが、「お国のため」に国民を一つの方向に引きずっていこうとする政治家に利用されないよう、国民は冷静にこの議論を見つめる必要がある。
(後記)新聞の投書欄に投稿したが採用されなかったもの。