成熟社会を目指して

成熟社会を目指して

不安に追い立てられて働き続ける「活力社会」ではなく、心の豊かさを感じながらそれぞれの可能性が追求できる「成熟社会」をどう作っていくか、考えていきたいと思います。

「守るべきは民主主義社会」

 私は日本周辺の現下の安全保障環境からすれば、抑止のための軍事力保持は已む無しと考えている。国民の多くもそのように考えているから自由民主党が多数の支持を得ているのだろう。私たちが守りたいのは第一に生命、それとともに民主主義体制だ。それは自分の意見を持ち自由に表明できる、公正な選挙で代表者を選出できる社会である。

 しかし、最近の政権の動きを見ると、国旗損壊を処罰する、政府の国民監視を強める、少数意見の議席を削るといった、先の戦前戦中を思わせる復古的な施策を推進している。時の政権の目指す方向を「お国のため」にすり替え国民を従わせる体制を作ろうとする意思があからさまに感じられる。これでは、私たちが警戒している周辺の国家の在り様と同じではないか。守ろうとしているものを自ら壊しているように思えてしまう。「新しい戦前」が意識されるのは、防衛力の増強と、この復古の流れがセットになっているからだと思う。

 戦争の反省から目を背けるような復古主義を抜け出して、あくまで憲法の求める基本的人権や民主主義の尊重を前提とする政治家が主流となったうえで、いかに戦争を防ぐかの戦略が理性的に議論される状況が実現してほしい。

 

※新聞に投稿したが採用されなかったもの。