なんだか慌しくしていたら、あっという間に3月になってしまいました。

3月は“別れの季節”と言われますね。

十数年前は幼稚園の教諭をしていた自分には、

今年の春は少し特別です。

 

それはなぜかというと、

初めて担任を受け持った子どもたちの多くが、

この春大学を卒業して、社会人になるからです。

(高校を卒業してから社会に出た子どもたちもいるでしょうから、全員ではないですが・・・)

 

その子どもたちの中で、Sくんという子がいました。

Sくんは、野菜が大の苦手でした。

アレルギーではなく、食べず嫌いでした。

火を通してあるものもなかなか食べてくれませんでしたが、

生野菜は絶対と言っていいほど口にしませんでした。

「この子は今まで、何を食べて生きてきたのだろう?」

と、心配になるくらい、いろいろなものが食べれませんでした。

 

ところで、私が勤めていた幼稚園は、給食だったのですが、

その給食には、毎日のように“生の千切りキャベツ”が出たんです。

そう、Sくんにとっては、毎日大変だったんです。

(でも、年少の頃は、絶対に口を開かないので、結果、食べなくても済んでいたようです)

 

しかし、今思うと

「新任のクセによくやったな・・・」と思うことを

私はSくんにしたのでした・・・。

 

 

つづく