聖公会では、聖人についてはローマカトリックほど熱心に崇敬しないが、祈祷書では祝日と小祝日が定められている。
聖餐の祝日について調べていて、今後の参考になればと、祈祷書の情報をメモする。
イングランドの宗教改革(首長法制定)が1559年だが、年代的には200年~300年代が多く、
現在のイギリスのエリアの人物が目立つ。
ローマカトリックで聖母マリアなどにつける処女(童貞)という称号は、
祈祷書では”おとめ”と書かれているので、今後書くときはそれに合わせるようにしよう。
祈祷書によると、教会暦は”祝日”と”斎日”から成り立つ。
毎日曜日である"主日"も祝日の一種であり、すべての祝日に優先して守られる、と規定されている。
クリスマス基準の季節
前の聖霊降臨後の節…降臨節(降誕日4週前が降臨節第1主日)→降誕日(12月25日)→顕現日(1月6日)→顕現節…大斎節
イースター基準の季節
顕現節…大斎始日→大斎節→枝の主日→聖週→復活日(移動祝日)→昇天日(復活日から40日目)→聖霊降臨日→三位一体主日→聖霊降臨後の節…次の降臨節
☆主要祝日
★主日に優先される祝日
◎その他の祝日
〇小祝日
→☆と★は主日より優先される。それ以外の主日と一般の祝日が重なった場合は規定による。
+++++
■降臨節(アドベント):クリスマスの4主日前からはじまる。
〇12月2日 日本聖公会初代主教ウィリアムズ(1910年)
〇12月3日 アジアの殉教者とフランシスコ・ザビエル(1552年)
〇12月5日 司祭教会博士アレキサンドリアのクレメンス(260年ごろ)
〇12月6日 主教ニコラス(342年ごろミラ)
〇12月7日 主教教会博士アンブロシウス(397年)
〇12月13日 殉教者おとめルシヤ(304年シシリア)
◎12月21日 使徒聖トマス日
☆12月25日 降誕日(クリスマス)
◎12月26日 最初の殉教者聖ステパノ日
◎12月27日 福音記者聖ヨハネ日
◎12月28日 聖なる幼子の日 ・・・ ヘロデ王による幼児虐殺の犠牲者を記念する。
〇12月29日 主教トマス・ベケット(1170年カンタベリー)
★1月1日 主イエス命名の日
☆1月6日 顕現日
◎顕現後第1主日 主イエス洗礼の日
〇1月13日 主教ヒラリー(367年ポアティエ)
〇1月17日 修院長アントニオ(356年エジプト)
〇1月20日 殉教者主教ファビアン(250年ローマ)
〇1月21日 殉教者おとめアグネス(304ごろローマ)
〇1月22日 殉教者執事ビンセント(304年ごろサラゴッサ)
◎1月25日 使徒聖パウロ回心日
〇1月26日 聖パウロの協力者聖テモテ・聖テトス(1世紀)
〇1月27日 主教教会博士ヨハネ・クリストストム(407年)
〇1月28日 司祭教会博士トマス・アクィナス(1274年)
★2月2日 被献日
〇2月3日 ヨーロッパの殉教者
〇2月5日 日本の殉教者(1597年以降)
〇2月11日 日本聖公会組織成立記念日(1887年)
〇2月23日 殉教者主教ポリカープ(155年ごろ)
◎2月24日 使徒聖マッテヤ日
■大斎始日(灰の水曜日):イースターから主日を除く40日前(だいたい2月)
〇3月1日 主教デイビッド(601年ごろウエールズ)
〇3月7日 殉教者パペチュアと仲間たち(203年ごろカルタゴ)
〇3月12日 主教教会博士グレゴリー(604年ローマ)
〇3月17日 主教パトリック(461年アイルランド)
〇3月18日 主教教会博士エルサレムのシリル(386年)
◎3月19日 聖ヨセフ日
〇3月21日 主教トマス・クランマー(1556年カンタベリー)
◎3月25日 聖マリヤへのみ告げの日
■聖週(復活前月曜日、復活前火曜日、復活前水曜日、聖木曜日、聖金曜日(受苦日)、聖土曜日)
☆復活日(イースター):3月23日以降の満月の直後の主日(3月下旬~4月下旬)
〇4月3日 主教リチャード(1253年チチェスター)
〇4月8日 アメリカ大陸の殉教者
〇4月21日 主教教会博士アンセルム(1109年カンタベリー)
〇4月23日 殉教者ジョージ(303年ごろイングランド)
◎4月25日 福音記者聖マルコ日
〇4月29日 おとめシエナのカタリナ(1380年)
◎5月1日 使徒聖ピリポ・使徒聖ヤコブ日
〇5月2日 主教教会博士アタナシオ(373年アレキサンドリア)
〇5月4日 モニカ(387年)
〇5月9日 主教教会博士ナジアンゾスのグレゴリー(389年)
〇5月25日 司祭教会博士ビード(735年)
〇5月26日 主教カンタベリーのオーガスチン(605年)
〇5月31日 おとめ聖マリヤの訪問
☆昇天日:復活日から40日目。(だいたい5月上~中旬)
☆聖霊降臨日(ペンテコステ):昇天日から2回目の主日
☆三位一体主日:ペンテコステの翌主日(5月~6月)
〇聖餐感謝日(三位一体主日・聖霊降臨後第1主日後の木曜日)
〇6月1日 殉教者ジャスチン(ユスティノス165年ローマ)
〇6月3日 アフリカの殉教者
〇6月5日 殉教者主教ボニフェース(754年マインツ)
〇6月9日 修院長コロンバ(597年アイオナ)
◎6月11日 使徒聖バルナバ日
〇6月14日 主教教会博士バジル(379年カイザリヤ)
〇6月22日 殉教者オルバン(304年ごろブリテン)
◎6月24日 洗礼者聖ヨハネ誕生日
〇6月28日 殉教者主教イレナエウス(200年ごろリヨン)
◎6月29日 使徒聖ペテロ・使徒聖パウロ日
〇7月11日 修院長ベネディクト(550年ごろ)
◎7月22日 マグダラの聖マリヤ日
◎7月25日 使徒聖ヤコブ日
〇7月26日 おとめ聖マリヤの母アンナ
★8月6日 主イエス変容の日
〇8月8日 司祭修道士ドミニコ(1221年)
〇8月10日 殉教者執事ローレンス(258年ローマ)
〇8月11日 修院長おとめクララ(1253アシジ)
◎8月15日 主の母聖マリヤ日
〇8月18日 ヘレナ(330年ごろ)
〇8月20日 修院長教会博士ベルナルド(1153年クレルヴォー)
◎8月24日 使徒聖バルトロマイ日
〇8月28日 主教教会博士オーガスチン(アウグスチヌス403年ヒッポ)
〇9月8日 おとめ聖マリヤの誕生日
〇9月13日 殉教者主教シプリアン(キプリアヌス258年カルタゴ)
〇9月14日 聖十字架日
〇9月19日 主教セオドル(690年カンタベリー)
〇9月20日 オーストラリヤ、オセアニアの殉教者
◎9月21日 福音記者使徒聖マタイ日
◎9月29日 聖ミカエルおよび諸天使の日
〇9月30日 司祭教会博士ジェローム(ヒエロニムス420年ベツレヘム)
〇10月4日 アシジのフランシス(1226年)
〇10月17日 殉教者主教イグナシウス(107年ごろアンテオケ)
◎10月18日 福音記者聖ルカ日
◎10月28日 使徒聖シモン・使徒聖ユダ日
☆11月1日 諸聖徒日
〇11月2日 諸魂日
〇11月10日 主教教会博士レオ(461年ローマ)
〇11月11日 主教マルチン(397年ツール)
〇11月17日 修院長ヒルダ(680年ホイットビー)
〇11月22日 殉教者おとめセシリア(230年ごろロ-マ)
〇11月23日 殉教者主教ローマのクレメント(100年ごろ)
◎11月30日 使徒聖アンデレ日
殉教した人や聖霊関係の日には祭色に赤が用いられる。聖職の任命式も聖霊の働きを祈って赤が使われる。教会による慣習もあると思うけど、基本的には公開されてる聖公会カレンダーによる。
なおいわゆる十二使徒の最期はだいたい殉教している。ヨハネは殉教していないけど、使徒の祝日は赤が使われる。
◆ペテロ:ローマで迫害が激しくなり、地方に逃げようとする道すがら主イエスに会う。ペテロが「主よ、どこにいかれるのですか?」と訊くと、イエスに「あなたの代わりにもう一度十字架につけられに行くのだ」と言われ、それを聞いたペテロは思い直してローマにもどり逆さ十字につけられ殉教。
◆ヤコブ(ゼベダイの子、大ヤコブ):スペイン宣教ののち、エルサレムに戻るが迫害に遭い殉教。遺体はスペインに運ばれる。
◆ヨハネ:最若手で、唯一殉教せず。毒の入った盃を飲まされたが死ななかったので絵画では蛇の入った盃を持っている。エーゲ海のパトモス島に移り住み、福音書を書き上げた。
◆アンデレ:黒海沿岸で布教活動をしていたが、ギリシャでX型の十字架に張り付けにされ殉教。
◆ピリポ:エチオピアやトルコ方面に布教を行うが、現地の神殿で大蛇を退治したが、現地の権力者や神官によって逆十字に張り付けに遭い殉教。
◆バルトロマイ(ナタナエル):インドからアルメニア(ロシアとトルコの間あたり)で布教したが、迫害に遭って生きたまま皮をはがれて殉教。
◆マタイ:エルサレムの初期キリスト教団に留まり、福音書を書くなどしていたが、のちに布教に出てトルコで殉教。
◆トマス:イランからインド方面に布教に出たが、西暦68~75年ころに殉教。
◆ヤコブ(アルファイの子、小ヤコブ):ヤコブの手紙を書くなどエルサレムを中心に活動。最後はエルサレム神殿の屋上から突き落とされ、こん棒でボコボコにされて殉教。
◆タダイ(イスカリオテでないユダ):アルメニアなどに宣教。アルメニアはのちに世界初のキリスト教国になるが、本人はペルシャで迫害に遭い殉教。イスカリオテのユダと同じ名前だったことから、忌避・軽視されるようになり、敗北者の守護聖人などとと呼ばれるようになった。ちょっとかわいそう。
◆熱心党のシモン:ペルシャやアルメニアで布教活動をするも迫害され、のこぎり引きで殉教。
◆イスカリオテのユダ:イエスを祭司長に引き渡した後飛び降り(または首つり)自殺。
◆マッテヤ:イスカリオテのユダの後任としてくじ引きで選出される。エルサレムで石打ちの後斬首され殉教。
思いのほか大作になってしまった。
明日から静修二の一から作業再開です。