あっさりと梅雨明けした日本列島晴れ
東京株式市場は分厚い雲こそ見当たらないがどこからともなく雨雲が現れ局地的に豪雨になりそうな気配もなくはない。
そんな臆病な面々をあざ笑うかのように意外なほどしっかりとした足取りはある意味サプライズ。
80円割れのドル・円は相当怖い水準な筈、ユーロ・円の波乱もしかり。
「強気相場は悲観の中に生まれ懐疑の中で育ち・・・・」
まさに懐疑の雲の中にどっぷりと浸かっているのであろうか?

「JIN」というドラマが結構な視聴率だったらしい。
我社の中にもその視聴率に貢献された方が多々いたようだ。
あっしはドラマに疎いのでとても内容を語る立場にないが、ドラマはドクター物が稼げるらしくこちらの作品もこのカテゴリーなのであろう。
しかしこの医者様は時空を超えひとの命を救うという奇想天外な設定らしい。
まぁ、ここは皆様の方が詳しいと思うので・・・・。



JIN-仁- 完結編 DVD-BOX/大沢たかお,綾瀬はるか,中谷美紀

¥23,940
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今回は同じ「JIN」でもハゲタカシリーズでお馴染みの真山 仁ちゃんの「ベイジン
なんとこちらはさながら預言の書のようであったというお話。



ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)/真山 仁

¥680
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時は北京オリンピック開催前まで遡る。
嘗ての日本がそうであったように、超高度経済成長の道を一気に駆け抜ける中国が舞台。
そして物語の主役は原発叫びといっていいだろう。
日本が誇る原発の技術を引っ提げて世界最大の原発を中国に誘致すべく乗り込んだ日本人。
しかし、噂には聞いていたが中国の人心の腐敗ぶりを目の当たりにして驚愕する。
絶対にあってはならないことが平気で横行する現実にことばを失う。
それでも技術者としてのプライドがひとりの男を突き動かす。
北京オリンピックの開会式と同時に世界最大の原子力発電が動き出す。
中国の威信をかけたこのセレモニーで事件は起こる。
果たしてその結末は・・・・。

中国とのビジネスの難しさもさることながら原発がいかにデリケートなもので使用方法を誤ると途端にその牙を剥きだすという恐ろしさがこと細かく描かれている。
そして起こってはならない事故はまさに「3.11」で我々が目にした最悪の事態そのままだ。
さらに驚いたのはその事故に対し現場が取った行動は、日本政府がそして東京電力がとった行動そのままだったことだ。

昔々人類の祖先は果敢に「火」に挑みいつしかそれをコントロールできるようになった。
時を重ね近代に入りその「火」はいつしか「神の火」と呼ばれる原子力が灯す「炎」へと変わっていった。
かつて「火」を支配出来たようにこの「神の火」をも手中に収めたと我々人類は勘違いしてしまった。
自然を冒涜した報いとばかりに大地が揺らぎ海は荒れ狂い、絶対安全を誇る原発に襲いかかってきた。
そして放射能という目に見えない恐怖が我々に襲いかかってきている。
果たして人類はどうエネルギー問題を解決していくのであろうか。
そしてどのように自然と向き合っていくのであろうか。
時を自在に操る医者様がもしいるのなら過去に戻ってこの危機を伝えてほしい。
そして失わずに済む多くの命を取り戻してほしい。



ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)/真山 仁

¥680
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この話の続編は・・・?
何をおっしゃる、いままさにこの問題に直面し現在進行中だ。
そう、あなた自身が既に主人公となって物語は進んでいるのだ。







6645オムロン







次郎DASH!
とあるお客様にご紹介いただいたこちらの本。
医者様が資本主義を語ったもののようだ。
鎌田實なる医者様。
このドクターのことは知ってるはずだといわれたがピンとこない。
写真を見たら確かに見覚えはあったものの良く存じあげていなかった。


ウエットな資本主義(日経プレミアシリーズ)/鎌田 實

¥819
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経済は専門ではないのでいち庶民の感覚で好き勝手書かせて頂きましたという。
この肩ひじ張らないスタンスがとても好感をもてるだけではなくその内容も素晴らしく経済評論家といってもなんら問題はなさそうだ。
医者という過酷な労働のなかいかにしてこれほどの知識を習得することができたのであろうか。
やはり凡人ではなかった。
彼がまだ18歳のころ、家はとても貧しく日々の暮らしがやっとの状態。
すぐにでも働きにでてもらいたかった。
しかし少年時代の彼はどうしてもどうしても大学にいって学びたかった。
両親に泣きながら頼み込んだという。
貧しい暮らしのなかの厳しい選択だったが両親は進学を許可した。
そのわが両親の心意気に感謝しその日以来、現在に至るまで40年以上になるのであろうか朝は4時半に起床して勉強に励んでいるという。
経済の知識も専らこの時間に身に付けたものらしい。
なんでも自分は意志が弱く友達に誘われると断れないタイプ。
絶対に誘われる事のない早朝こそ自分自身を進化させるかげがいのない時間だと考え、成功をつかみ取った現在もなおこの習慣は続けているというから物凄い。
「継続は力なり」とことばで聞く分には簡単である。
しかしここまでぶれることなく続けてらっしゃるのは流石に凄い。
まして専門外のことまでも幅広くそして深く吸収しようとするその姿勢に驚きを隠せない。
もっと驚くのは赤字つづきの病院の再建を任されあっという間に黒字の病院に変身させるという離れ技をやってのけた。
口だけではなく実践し結果を出したのだ。
いっけん遠回りでそして面倒な方法、そう彼がいうあたたかい血の通ったやり方で。

いまの資本主義は弱肉強食が全面に出たもの、強欲資本主義とも揶揄される。
しかしながら計画経済の破たんは歴史が証明するところ、彼も資本主義を否定しようとは微塵も思っていない。
それどころか過度な規制はその長所を著しく削り取る恐れがあると危惧している。
「ウェットな資本主義」とは彼の作り出した造語である。
資本主義の素晴らしいところは修正できる点だという。
いまは弱肉強食そして強欲の餌食にあい疲弊したひとが大多数で世界中に鬱が蔓延している状態にある。
これからは鬱がはびこる世の中から躁へ変えていかなければならない。
気持ちよくお金の使える社会、気持ちよく税金の払える社会にしていきましょうと呼びかけている。
本業の医療の視点からの提案や太陽光発電、ハイブリット車等、特に斬新な話がされているわけではありませんがヒントをたくさん与えてくれている。
日本経済をひとの体にたとえて上半身は世界と対等に戦うことのできる技術力、下半身はその技術を支えるための医療や福祉、教育といったあたたかな政策とみたてた。
筋骨隆々の上半身とそれを支えるあたたかな血のかよった下半身。
いまの日本、上半身はそこそこかもしれないが著しく下半身が脆い状態にある。
まったく血のかよわない下半身だ。
上半身だけを鍛えれば強欲資本主義に陥るのかもしれない。
下半身だけを鍛えれば社会主義になってしまうのかもしれない。
両方を鍛え直しバランスをとること。
これが「ウェットな資本主義」のキモであり、このバランスなくしてこれからの国際社会では生き残れないということなのであろう。
お金がぐるぐると回りあたたかな血をかよわせることができますように・・・!

この本には投資に役立ちそうな銘柄もパラパラと潜んでます。
日経平均も1万円に乗せてきた、さあ次はどうする!
七夕の夜、1年に一度の意外なお宝にめぐりあえるかもしれませんにひひ





6849日本光電





次郎DASH!







「正義」とは?

ウィッキーさんによると以下のように書かれている。

倫理、合理性、法律、自然法、宗教、公正ないし衡平にもとづく道徳的な正しさに関する概念である。正義の実質的な内容を探究する学問分野は正義論と呼ばれる。広義すなわち日本語の日常的な意味においては、道理に適った正しいこと全般を意味する。

「3.11」以来激しい変化が起こっている。
しかしながら永田町界隈だけはどこか違う国であるかのような茶番劇が今日も元気に繰り広げられている。
そう、以前と何ら変わることなく・・・・。


これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学/マイケル・サンデル

¥2,415
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サブタイトルは ~いまを生き延びるための哲学~
この度の被害にあわれた方はいまこの瞬間もそれこそ生きるための必死の努力をしている。
永田町界隈の面々は別の次元で必死に生き残りをかけている。
果たしてどこに「正義」は存在するのであろうか。
そして「正義」とはいったい何を意味するものなのであろうか。
過去20年間不毛な議論を繰り返しているうちに世界から取り残された。
気付けばGDP比200%がすぐそこという驚愕の借金を抱えるに至っている。
そして「3.11」の悲劇。
もう我が家にとっくに火の手がまわっているというのにまだ気づかない。
この期におよんでもなお超不毛な議論が繰り広げられ道理に適った正しいことがなされているとはとても思えない。
我々庶民に打つ手はないのであろうか。
再び究極の選択を迫られる時が訪れるのであろうか・・・。
当欄は政治談議の場ではないのでその辺は別のサイトに譲ることにしたいのですが苦しいね。

究極の選択といえばこちらの本、そんな場面に遭遇するわけがないというようなあり得ない問題を突き付けて、さあ君ならどうする?と決断を迫る。
まぁ一生一度でもそんな場面に遭遇するひとはほとんどいないとは思いますが・・・。
究極の場面の究極の選択から「正義」なるものを見つめるという作り。
考える力を養うにはいいのかもしれませんがこんな小難しい本が結構売れたというから驚きだ。
「3.11」を境に価値観が大きく変わったという方も多そうだ。
自ら被災しながらもなお他人を気遣う東北人魂。
こんな時だからこそ何かこころに響くものを感じ取ったかたも多かったのかもしれない。
決して正解があるわけではなくその時代によっても意味することが変わってくるという。
そう考えるといまの政権も・・・、いやいや当欄でこの議論はやめておきましょう。


「正義」とは?

以下ウィッキーさんから抜粋してみた。

1957年8月11日生まれの日本の実業家。
ソフトバンクグループの創業者として知られ、ソフトバンク株式会社代表取締役社長、ソフトバンクテレコム株式会社代表取締役社長、ソフトバンクモバイル株式会社代表執行役社長兼CEO、福岡ソフトバンクホークスのオーナーなどを務める。
2011年4月3日、東日本大震災の被災者支援と復興資金として個人で100億円を寄付すると発表した。また、2011年から引退するまでソフトバンクグループ代表として受け取る報酬の全額も、震災で両親を亡くした孤児の支援として寄付するとも発表した。ソフトバンクも企業として東関東大震災に対し10億円の寄付を決定している。


こちらの「正義」は孫正義携帯
最近は メガソーラー計画 という大風呂敷を広げてエネルギー問題に殴り込みをかけている。
彼が口を開くと決して大風呂敷に感じない、もしかしたらやり遂げてくれるかも?というドキドキ感をもたらしてくれるのはやっぱり凄い。
「3.11」でソフトバンクが特に繋がりにくかったのを隠すため?なんて野暮な話はやめて、もはや世界の潮流となりつつある自然エネルギーに関して見つめる機会をもらったと素直にうけとめたい。
太陽光発電即コスト高とか発電効率が悪いといったことばが聞こえてきますが何とか知恵を出し合って乗り越えたいものです。
村上春樹ちゃんの講演が話題になっていますが「効率」だけを単純に追求した結果あやまった部分もあるかもしれないと振り返れば、ここは孫ちゃんの心意気を感じ取り応援することを「非効率」で愚かな選択だと攻められまい。
マーケットもそれに素直に呼応するかのように自然エネルギー関連銘柄の活況は持続している。
QE2もどうやら終わりそうでBRICs各国も利上げモードが燻ぶる。
さらに資源高も一服すれば消去法的ではあるけれどPBR1倍近辺の優良銘柄がたんまりの東京市場にどっさり資金流入が起こっても何ら不思議ではないよね。



もっと光を希望を胸に



太陽光発電に関連すると思われる銘柄群


1407ウエストHD
1972三晃金属工業
4651サニックス
5981東京製鋼
6264マルマエ
6298ワイエイシイ
6890フェローテック
8007高島




(注)取引規制のついた銘柄もありますのでご確認ください目





次郎DASH!
100年に一度いや1000年に一度ともいわれた未曾有の災害から2ヶ月が経過した。
急ピッチで復興が進んでいるようにもみえる一方で全く何も手がつけられていないのではないかと感じる場面もいまだに散見される。
それは被害が広範囲だったという問題だけではなさそうだ。
もちろん原発問題もすっきりとしない大きな原因のひとつであることに違いない。
方向性を示そうとしているのは理解できるものの果たして信用できるものかといわれればだれ一人として歓迎するものはいないであろう。
恐らく政府の関係者の中でさえ同じ方向を見ていない。
この期に及んでもなお保身の匂いが漂う。
「想定外」ということばが免罪符のようにひとり歩きしている状況からはやく脱却しなければならない。
いまなお苦しむ被災者の心労を考えるにつけ胸が締め付けられる。

連休明けのマーケットもまたとても堅調のようにもみえる一方で全くポジションが改善されてなかったりといった悩ましい状況にある投資家も多そうだ。
決算が続々と発表されているが通期の見通しを思い切って出してくる企業がある一方で未定を選択する企業も目立つのが今回の特徴。
通期見通しを出してきた会社が概ね堅調な動きである一方で出せなかった企業は低迷している印象だろうか。
こちらもまた一日も早く通期の見通しを出す企業が増えてほしいものだ。

今回多くの犠牲のもとに示された教訓は「リスク管理」の重要性であろう。
まさにブラックスワンの飛来といえる今回の災難。
「想定外」は発生リスクが極めて低く通常時は相手にされない部分。
しかしこの「想定外」もたとえ1000年に一度でも確実に起こりうる。
そしてそれが起こった時に無限とも錯覚してしまいそうなほど甚大な被害をもたらす。
まさに、タレブのおっさんの言うとおりだった。
しかしながらいまはそんな事を議論してる場合じゃない、ブラックスワンは現実に存在したのだ。
一瞬でもはやく新しい東北、新しい日本の創造に向けて総力を結集する時であることに間違いはないのだから。

この度の災害もそうであったが中東の民主化運動においてもSNSが大きな役割を果たした、いや現在進行形で大活躍中であるといえる。
(繋がりにくくて苦労したという件はまたの機会に検証しましょう。)
ツイッター、 フェイスブックなどがおなじみで最近はおまえにチェックインで売出し中のフォースクエアなどがある。
あらゆる情報が氾濫するネット社会においていかに有用な情報を選択できるかあるいは探し出すことができるかが重要であるのはもはやいうまでもない。
ではいかにして自分の欲するところの情報を素早くキャッチするか。
そしてまたその情報の正確性はどうなのかという点がキーとなる。
となるとより重要になってくるのは「なんでも鑑定団」ではないが鑑定人や目利きの存在意義が自然と大きくなってくる。
そんな鑑定人や目利きにあたるひとを「キュレーター」と呼ぶらしい。


キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)/佐々木 俊尚

¥945
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そもそも博物館などの学芸員をさすことばのようですが著者の佐々木俊ちゃんによるところの定義は「キュレーションは無数の情報の海の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること。」
としており「キュレーター」がその発信者ということになる。
この本ではただ単に一次情報の取得だけではなくそこで生まれた小さなコミュニティ(ビオトープと呼んでいる)から全く新しい文化が創造されるかもしれないと述べている。
なかなかドキドキ、ワクワクするおはなし。
なんだけれども、単純すぎる言い方をすれば “口コミ” かなにひひ
この他にも難解なカタカナことばが多数でてきますが、このカタカナことばが激しい高揚感を生み出してくれる。
小難しい経済の本をしったかぶりで読むよりもとても心地よく新鮮な驚きをもたらしてくれるのだ。
被災地においてどのような「つながり」が生まれているかはまだわかりませんが新しい何かを創造するツールのひとつになることを期待せずにはいられない。
俊ちゃんいわくこれは新しい「生態系」とまで表現している。
極めてダイナミックだ!
しかしながら彼のブログを拝見するとやはり被災地は想像を絶する事態だ。
現実は極めて残酷ですらある。
極々普通に生活できるありがたさがいまさらながら身にしみる・・・。

一連の原発問題の報道を見るにつけテレビ、新聞ですら信頼に値するか判断しかねる状況下にありまさに「キュレーター」の登場が待たれるところではあるが某有名人が不確定で危険な情報を呟いて物議を醸し出している。
情報の真贋を見極めることは不可能だけれども、それにくらべれば「人の信頼度」を見極めることの方がはるかに容易なのかもしれないと俊ちゃんはいっておりますが・・・・。
あなたは何をそして誰を信頼しますか?
わからないあなた、コンピューター聞いてみますか?



4298プロトコーポレーション





次郎DASH!
前代未聞の大激震から一ヶ月が過ぎた。
地震そして津波と自然の猛威を前にして何の抵抗もできず、いかに我々が無力であるかを思い知らされた。
さらに原発による二次あるいは三次ともいえる災害が世界中を恐怖に陥れている。
この影響はもはや計り知れない深刻な事態となってしまった。
自然をそして科学までも掌握したかのように振舞う人類に対する警告といわんばかりに。
全てを失ってなお、冷静にそして毅然とした態度でこの危機に真正面から向き合う東北地方のみんさんの辛抱強さには本当にあたまが下がる。
泣き叫びたいであろうに・・・・。
この期に及んでもなお他人を気遣う。
本来被害の少ないものが応援しなければならないはずが、1日でも早く立直ろうと一致団結し黙々と頑張る姿は反対に勇気づけられている。
同じ日本人だけでなく世界中が称賛するのも容易に理解できる。

日本が誇るサプライチェーンもまた破壊された。
東北地方には世界的にも重要な部品工場が多数存在する。
現状ではオンリーワン戦略が裏目に出ている。
ジャストインタイム作戦も足かせとなった。
しかし、だからといって在庫の積み増しに戻るのは安易な選択であろう。
世界が停滞したのは間違いない。
大きな損失を輸出してしまったことに異論はない。
だがそれは日本企業の力強さを改めて確認できたともいえる。
いまこそ地震を自信に変える時。
失いかけた自信を取り戻そう。



ニッポンの素材力/泉谷 渉

¥1,680
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従業員の団結心や忠誠心が希薄になったといわれて久しい。
がんばろう日本!を掲げ困難に立ち向かっている。
今回の惨事はいろんなことを考える切っ掛けにもなった。
人生観ががらりと変わったひともいるであろう。
楽天(4755)三木谷ちゃんも阪神大震災を経験しエリート街道の道から飛び出す決意をしたという。
果たして日本はどんな道を選択するのであろうか。
「お客様のために」という奉仕の精神が健在で、この日本の伝統文化がオンリーワンを生み出す原動力なのかもしれない。
ここは新しい東北、新しい日本を創り上げる最大のチャンスが訪れていると理解したい。
この未曽有の事態に直面してもなお迷走する国会を目にすれば政治のせいにしたくなるのもやまやまだがこのチャンスを活かすも殺すも自分にあると考えて臨みたい。

この本は日本の可能性を感じさせる企業や技術がたくさん紹介されておりなかなかワクワクさせてくれる。
太陽光発電、逆浸透膜、炭素繊維といったメジャーなものからアダマンタンなる新素材の話などまさに宝の山。
枯れるわけがないぞにっぽん!
結びの話がなかなかおもしろい。
著者は半導体産業新聞編集長を務めるかたわら演劇活動もしているという変わり種。
長淵剛の大ファンであるらしく特に「Captain of the Ship」 という歌がお気に入りらしい。

あらゆる挫折を片っぱしから蹴散らし
高鳴る鼓動で血液が噴き出してきた
俺たちの魂が希望の扉を叩くとき
太陽よ!
お前は俺たちに明日を約束しろ!

お前がどうするかだ!
お前がどう動くかだ!
決めるのは誰だ?
やるのは誰だ?
行くのは誰だ?
そうお前だ!
お前が舵を取れ!

この歌はまだ聞いたことはない。音譜
長淵剛といえば国生さゆり、ビジンダー、乾杯、順恋歌、祈りぐらいしか思い浮かばないけれどこんな激しいことばを叫んでいるとは。

余震がいまだに収まらずまだ何が起こるか分からない。
この国の船頭も頼りない・・・・。
まさに難破船の舵を握っているような状態だけれど。
生きて 生きて



がんばろう!!日本




ひとりじゃないさ




7282豊田合成




次郎DASH!
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震において

亡くなられた方々にたいしお悔やみを申し上げます。

被災された皆様には謹んでお見舞い申し上げます。

まだまだ予断を許す状況ではないかと思いますが、

一刻も早い救助そして復旧を心よりお祈りいたします。

不一




ラグビー日本選手権はサントリーの優勝で幕を閉じた。
昨年の覇者でさらに4連覇もかかった三洋電機、来シーズンからは別の名前で登場することになりそうなので今回の選手権にかける思いもただならぬものであったであろう。
「三洋電機」として戦う最後の試合。
前場は思わぬ大差となったものの後場に入ってビールをガブガブと飲みにかかった。
しかし僅か及ばず電池切れ、ここにもいたのか 「ナガトモ」 にとどめを差された
有終の美を飾ることなく淋しく散った。
しかしながらチームがなくなるわけではないので来期も新体制で輝いてほしいキラキラ
ワイルドナイツ改めワイルドエボルタってわけにはいかないか・・・・。
再編ニュースで賑わう鉄鋼業界から神戸製鋼の大畑大介も自身の持つ派手な記録とはうらはらに試合途中の怪我によりあっさりとその現役生活にピリオドをうった。
ジャパンの桜のユニフォームの雄姿はもう見ることはできない。

現在とある会社で活躍する最近知り合ったかたが高校時代ラグビーのスタンドオフをしていたことを知りかつてのラグビー話で少々盛り上がった。
なんと最強を誇った新日鉄釜石の選手に直接指導をしてもらっていたというから驚いた。
天才スタンドオフ松尾、洞口、金野、谷藤といった職人を思い出す。
社会人と学生が戦うのも日本選手権の見どころではあるがその差は年々開く一方。
当時も早稲田の選手がタックルどころか松尾のジャージにすら触れなかったと悔しがったのが印象に残っている。
しかしながらその昔、社会人に土をつけたのもやっぱり早稲田だった。
それも一度ではなく二年連続である。
いまとなってはこの奇跡ともいえる偉業をこの男がやってのけた。




宿澤広朗 運を支配した男/加藤 仁

¥1,680
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休刊となってしまった月刊現代で連載されていたのを読んだ記憶があるがその時のものが単行本化されていた。
輝かしい実績を残しながらあっさりとラグビーをやめて住友銀行に入行した。
その後も解説者としてよくテレビで見かけた。
サッカーの松木のおっちゃんのような観客なのか解説なのかわからないようのものではなく、沈着冷静にゲームを語っていたのを良く覚えている。
そうはいっても住友銀行の広告塔なんだろうなぁ、ぐらいにしか思っていなかった。
しかしながらこれを読んで彼の見方が一変した。
ラグビーでもスーパースターだったが銀行マン、バンカーとしても超一流だった。
この本はラガーマンとしてだけではなくバンカーとしての凄さをも語っている。
ラグビーに興味のないひとにとってもおおいに参考になる素晴らしい仕上がりではないかと思う。
金融に携わる人間にとってもプラザ合意や9.11を乗り切った話は痺れるであろう。
「運を支配」とはなんとも傲慢な印象もあるがその境地に辿り着く為の壮絶な努力を惜しまなかったことはほとんど知られていない。
独特の形状のラグビーボール、どこに転がるかわからないのも見どころのひとつ。
しかし彼は自分の手元に戻って来るような蹴り方を知っていると言い切る。

「努力は運を支配する」

こんなセリフは凡人からは決して出てこないであろう。
ラグビーワールドカップ日本開催が決まったがジャパンに彼の姿はない。
混沌とする金融界、そこにも彼の姿はない。
スポーツ界にとっても金融界にとっても、さらには混迷極める日本にとっても彼を失ったのはあまりにもおおきな損失かもしれない。

つい先日まで楽観ムードだった市場もあっさりと雲行きが怪しくなってきた。
地合が悪くなった途端に悪材料が急に輝きを取り戻す。
しかしながらいかなる環境下でも成果を出さなければね。




8316三井住友銀行といきたいところですが・・・・


6869シスメックス




次郎DASH!


ポゼッションということばがあります。
サッカーで時々耳にすることばでこの場合はボールを支配している状態を指すようです。
細かいパスを多用しボールをキープしながら徐々に攻め上がっていく戦術をポゼッションサッカーと呼ぶこともあるようです。
憑依という意味もあり何者かに取り憑かれるといった物騒なことばだったりもします。

MBOによる非上場化を模索した幻冬舎(7843)
謎の投資ファンドのイザベル・リミテッドに取り憑かれてしまった。
株式を買い取るはずが買い集められてしまったからさぁ大変。
TOBの価格が安すぎるね、せめて純資産価格近辺で買取ってもらわないとねっ!

顰蹙(ひんしゅく)は金を出してでも買え!

これはケンちゃんこと幻冬舎社長の見城徹ちゃんのキャッチコピー。
それじゃちょっとお金を出して顰蹙を買わせていただきますとばかりにTOB価格の釣り上げを狙ったイザベルの執拗な買いが続いた。
これには顰蹙第一人者のケンちゃんも慌てふためいた。
ところが注目された株主総会はあっさりと終わり、事態は何事もなく収拾した。
出版界では半ば伝説的な存在のケンちゃんも今回ばかりは肝を冷やしたであろうが終わってみればなんとやら。
でも本当にこれでよかったのでしょうか・・・・?



編集者という病い/見城 徹

¥1,680
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作家と編集者がその内容について推敲を重ねるというのをはじめて知った。
ケンちゃんは遠慮なく赤ペンでガンガン添削するというから驚きだ。
それこそ顰蹙覚悟で作家と向き合った。
作家だけにとどまらず交友関係は広い。
尾崎豊との絡みも強烈に綴られている。
幻冬舎を立ち上げるにあたって正気の沙汰ではないといわれたが見事にやり遂げた執念はそんなところからも窺える。
しかしながら上場後、僅か数年でMBOという形でそれこそあっさりと市場から撤退するのはケンちゃんらしくないような気もします。
上場時の情熱は無くなってしまったのでしょうか。
イザベルだけじゃなくても怒ってる株主さんは大勢いらっしゃっただろう。
それこそ株主さんとデスマッチさながらの推敲を重ねて決断してほしかったと思うのはあっしだけではあるまい。
安易なMBOによる撤退は好ましくないと証券業協会の御大も嘆いているようですし尾崎豊もそんな「卒業」の仕方は良くないねと肩を落としてるかもしれない。
「おいケンちゃんよぉ、ほんとにそれでいいんかぃ?」
愛犬のエドが突然語りかけてくるかもよ。

しかしながらこの流れは止まらないであろう。
法人税減税が叫ばれる中で上場企業の空前の余剰資金。
これは適切な投資対象を探しあぐねている苦悶の状態を意味しているともいえる。
そのお金は設備投資に回らず。
当然ながら人的資源にも回らないから雇用にもつながらない。
これは成長を拒否し現状維持に執念を燃やしているとしか思えない状態だ。
株主からああでもないこうでもないと責められるくらいなら非上場しかないよねという選択は案外あたりまえの選択なのかもしれない。
考えすぎであろうか・・・。

ところでイザベルといえば思い出すのがイザベル・アジャーニ。
彼女の代表作のひとつに 「POSSESSION」 がある。
とても清楚なおねえさんが何かに取り憑かれたように叫びまわる姿にビビった記憶がある。
強烈な映画で一生忘れられないシーン。
ある意味いまの日本も何か悪いものに取り憑かれてしまっているような・・・。
果たしてそれは何であろうか?

とはいうもののいまは儲けるチャンス!
ひとつの銘柄に惚れこみ憑依するのも悪くないけれど盲目にならぬように注意も必要。
それでもいまは逆張りよりも順張りモードで積極的に!
得体のしれないものに怯えず果敢に攻める局面かもしれません。
中央突破で行きましょう!




6103オークマ



次郎DASH!
とら年に別れをつげうさぎ年に突入したばかりと思っていたら1月営業もはやくも終盤戦に突入。
先週末は大幅に調整したもののここまでは概ね順調な展開といえそうです。
みなさまの調子のほどはいかがでしょうか?
巷ではうさぎに飛び跳ねてもらうのはまだまだ許さんとばかりに全国各地にとらが出没し、とんだ新春の珍事が起こっておりましたが目先は2月の鬼退治に向けて足場を固めたいものです。
節分天井とならぬようにね。

   
巨大バブルがやって来る!~金融危機終息後の「モラトリアム相場」の読み方~/木下 晃伸

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ちょっと古いですが株式新聞でもお馴染みの木下ちゃんが書いた本。
勢いをつけたい一月にふさわしい派手なタイトル。
時間軸が若干ずれた感はありますが概ね彼の描くシナリオに沿いつつあると言えなくもない。
昨年11月のQE2を狼煙に世界中で過剰なマネーが暴れだしそうなムードはそれを充分予感させる動きにみえる。
じわりと商品相場にまで浸透してきておりその不気味な動きからアグフレーションなる造語までとび出してきている。
豪州の大洪水もまたそれに拍車をかける一因となっている。
緩やかな上昇は許容できても2007年から2008年にかけて起きたような急激な上昇は混乱や暴動をも誘発しかねない。
いまやその状況に似てきているのは要注意である。
株式市場は金融株の動きが重要になってくると述べている。
金融株が動意づいたのは増資懸念がひとまず遠のいたなど理由はあれど一時の銀行株はとても近づけないといったムードはいまはなさそう。
先進各国の銀行がかつての日本のように問題を先送りしたとは考えたくないところではあるが消費者金融株が暴れだしたりしており彼のいう巨大バブルが芽生えてきているのであろうか。
中国やインドがその火付け役とのみたては特に斬新なはなしではないものの、先日のオバマと胡錦濤の握手はそれを充分感じさせるものでした。
憚ることなくたくさん買ってよ!と口にするオバマも凄いが、よっしゃよっしゃとばかりにポンと大金を差し出す胡錦濤もいまさらながらその勢いを見せつけられた。

強気相場は絶望のうちに芽生え黄色い花
懐疑のうちに育ちかたつむり
楽観のうちに成熟し天使
幸福のうちに消えてゆく爆弾

有名なおことばですがさてさていまはどの段階にあるのでしょうか。
強気な木下ちゃんも直近のコメントは下げに備えよともいっている。
押し目買いを狙うのも一考とのことだ。
大崩れはないとの判断か・・・。


100年デフレ―21世紀はバブル多発型物価下落の時代/水野 和夫

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激動する金融界のなかでこれまた古い本の紹介になりますが古新聞を読むのと一緒といわれそうですが侮るなかれ大変な力作です。
潜在的な需給ギャップが解消するのはアフリカを含めた全ての国が民主化してから・・・・?
なんていったいいつやねんといいたくもなりますが、変に恐慌を煽っているわけでもなく歴史を学びいまの立ち位置を観測しているところは唸らされる。
膨大なデータを駆使し何百年も前までタイムスリップした分析はご苦労さんですが、まあそんなに遡らなくてももっと単純に説明できそうな気もしますがどっぷりと彼の話術にはまってしまいます。
IT革命は世界最高の技術水準と世界最低の賃金水準を結びつけてしまった。
世界はフラット化し為替によってその不均衡が是正されるはずが新興国は相対的に通貨安の状態が続いてしまっている。
先進国と途上国の格差たるやそれが縮小するまでの道のりは険しい。
そういいながらも小バブルが頻繁に発生するともいっているので大きな流れとしては物価下落といえどもなんらかの形で発生するバブルをうまく乗りこなしていきたいものです。
(そのたびに傷もどんどん大きくなるようですが・・・)
そういえばグリーンスパンのじいさんはフロスなんてことばを使ってたね。
さてどんなバブルが展開するのでしょうか波
あなたにはどんな未来がみえますか目

さぁ、今年も残すところあと11ヶ月ですにひひ
頑張っていきましょう。




6474不二越




次郎DASH!