北極遠征訓練のために
登山を始めた。
まだ登山歴7ヶ月。
歴だけでいえば素人だ。
しかし登山頻度を上げ、
毎回課題を持って登山した。
失敗と反省を重ねながら僕は
遂に日本一の山に登ったのだ。
それも冬の荘厳な富士山を。
大学生活4年間を振り返っても
誇らしい経験の1つと言える。
冬富士成功に至るまでの軌跡を振り返る。
2020年末、雪上訓練。
立山敗退→富士山敗退。
今回は立山ラッセル大会での敗退編。
前回の初めての雪山テント泊登山はこちらから↓
北極と南極を目指す仲間、大和田くん
ページトップの左の彼は大和田くん。
同じく北極や南極での極地冒険を志している。
2020年末は彼と合同訓練を組むことにした。
立山駅上はラッセルでGo
ラッセル
それは膝より高く積雪した雪をかき分けながら進む作業をいう。僕は膝より積雪が高ければラッセルだと思っている。
こんな時は…
てれってれってれてれーーーーっ!!!!
スノーシュー!!!
スノーシューが大活躍。
僕はスノーシュー(簡単に言うと、でっかい靴の上から履く板。スキーとはまた違う。)を履いているので、こんな風に沈まずに歩ける。
しかし大和田くんは僕がスノーシューで踏み固めた所以外に足をおくとたちまち膝まで脚が雪に埋まってしまう。
しかも2020年末の立山の雪は大変な湿雪で水分を多く含み、かなり冷たさを感じさせた。それに膝より下の脚を包まれるのだ。少しずつ冷気は伝わり地味に堪える。
これはあまりいい動画ではないのだが、やがて斜度が出てきた。
斜度がある場所でのシャーベットのような湿雪は踏ん張りが効かず滑り落ちる上に、足上げの際に重量もあり重い。何より冷たい。
それが時折膝より上まで積もっている。
それを登ること4時間。標高を全く上げることができていない。
こちらのがイメージつきやすいか?
本当にこんな愚直な作業をし続けて登る。
スノーシューもワカンも履いていない大和田くんはもっと沈みながら歩いていた。
少しでも楽に登るため極力ジグザグに斜度をつけないよう登っていく。
それでも重い湿雪の中、何度も脚をあげるのはかなり重労働。また木の根っこの近くなんかは避けた方がいい。空洞になっていることがあり、そこの穴を踏み抜くと腰まで体が埋まってしまうからだ。
そんなことをさもベテラン風に話す腹立つ僕はこちらである。
ラッセルエリア抜ける兆し見えず敗退
立山駅から美女平までのラッセルで時間を食い過ぎた。
予定のエリアまで進行できず。
諦めることにした。
ラッセルの要領が悪い?慣れていない?
たしかにそうかもしれない。
しかし単純な体力不足。
本当の猛者はラッセルしていようとガシガシ突っ込むだろうし、こんなところで止まっていないだろうし、たとえ夜間に突入してもラッセルし続けたのではないだろうか?
その気力を振り絞れなかったのはまだまだ自分たちが弱いからだ。
雪山を登る技術云々ではなくただの気力不足、体力不足。
しかし日照時間の短い冬のアウトドアでは短時間で最大のパワーを発揮していくのは重要な課題である。
5時間もかけて登ってきた急斜面をお尻で滑り降りてくる。
この時、僕はどこかで
「もうラッセルしなくていいんだぁ、早帰りてぇ」
とか思っていた。
間違いなく冒険家失格だ。
しかしこの時はそんな反省をできないくらいに疲れていた。
振り返れば冒険家志望として何と恥ずかしいことか。
次回、2020年末、雨と強風の富士山、敗退編。
初めての富士山が冬富士。
しかも爆風でしたwww
また読んでくださいね。