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このところ立て続けに本を読んでいる。一段落したので久々のブックレビューは「涼宮ハルヒの驚愕」である。今や全世界を席巻する日本のアニメブームを先導した名作「涼宮ハルヒ」シリーズ4年ぶりの新作だ。上下2巻。初回限定版はおまけもついてお買い得っと。2月に予約して5月25日発売の前日、24日に手元に届いた。グッジョブだ、AMAZON。
読んだ。夜なべして読んだ繰り返し読んだ。やっと解読した感じ。なぜそんなに時間がかかったかというとまず時間の空白の問題。4年は待たせ過ぎだろう。おまけに前作「涼宮ハルヒの分裂」から続くストーリーなにで、理解するためには「分裂」からもう一度読み直さなければならない。もう一つの問題はそのレトリックだ。αとβという2つの時空間で同時進行するという昔、村上春樹の作品にあったようなめんどくせー展開が意欲をそぐのだ。頭の中を整理しながらでないと読めない。
ストーリーは互いに宇宙人、未来人、超能力者を擁するSOS団と佐々木団の権力抗争だ。と言っても夜の盛り場ではない。この世界、宇宙をめぐる抗争だ。このシリーズでは常に主人公であるSOS団の団長、涼宮ハルヒの知らないところであらゆる事件が発生し団員の活躍で解決する。その繰り返しだ。あまり詳しく書くとこれから読む人に迷惑がかかるからこのくらいにして佐々木の言葉から世界を変える力について。もし世界を変えられたらそこにいる自分も変わっているはずだから結局世界が変わったことに気付かない。なるほど。これは正論だ。
今回登場する佐々木のキャラクターを思い浮かべていて3人の女性を思い出した。本人の名誉のためここからイニシャルトーク。
一人目はK。彼女とは幼稚園から中学校まで一緒だった。おかっぱ頭のちびっこでピアノが上手でもの静かではあるが社交性があり人望厚くなにより成績が良かった。中学の時に僕の制服が破れているのを見つけ、放課後の教室で直してくれたことがあった。すげードキドキした。
二人目はN。中学校で出会った。彼女もまた頭がよく活発で発言力があった。読書感想文に高野悦子の二十歳の原典を選び教室中を唸らせた。中二の読む本ではない。大人びた少女だった。
彼女らは二人とも県内一の進学率を誇る県立女子高に進み、僕はかろうじてB-ランクの県立高に進んだ。
三人目はY。小学校の途中で転校してしまった。アジアン馬場園系のかわいい子でこれまたピアノが上手だった。彼女のお誕生会に唯一の男子として家庭に招かれるくらい仲良く遊んだ。たしか千葉へ引っ越したはずだ。
ハルヒなんてたかがラノベじゃん、とも思う。非現実の話であることは言わずもがなだ。でも現実こそが閉鎖空間であるのも確かだ。これは若者だけに受け入れられる物語ではない。おじさんにとって昔の記憶を開く鍵だったのだ。やれやれ。
それにしても
ハルヒ教信者の非難を覚悟の上で敢えて言う。
「冗長である」と。
消失劇場版が2時間半を超える長丁場であったことも閉口したが輪をかけて長い。キョンの独り語りという形式で進行するのだが説明的になりすぎる。そんなの知ってるよ、わかってるよという台詞の長回しが繰り返される。
さらにクライマックスではアナグラムまで登場させた。「お前はダンブラウンかっ」と著者にツッコミを入れた。そういえば「ロストシンボル」も特に後半グダグダしてたな。
あまりブックレビューになっていないが収拾がつかなくなってきたので今日はこのへんで。
これから読む人に最後に一言
「渡橋泰水から目を離すな」