北海道でしつけのために置き去りにされた大和くん、
失踪6日目にしてやっと見つかりましたね。本当に無事でよかったです!
こちらでもBBCや大手新聞の第一面を飾る大きなニュースとして報道され、なんとDaily Mail紙では三千人近くの人が喜びのコメントを寄せていました。
'I'm hungry': First words of Japanese boy, 7, found in a disused military base six days after he was left in bear-infested woods – as his father tells him 'I'm so sorry for causing you such pain'
(日本人の7歳の少年が最初に発した言葉は「お腹すいた」:クマがいる森に置き去りにされた少年が6日ぶりに自衛隊演習場で発見され、父親は「こんな思いをさせてしまって申し訳ない」と息子に謝る)Daily Mail紙より
http://www.dailymail.co.uk/news/article-3622997/Japanese-boy-lost-Hokkaido-forest-five-days-alive.html
こちらはロンドンのEvening Standard紙の一面。
イギリスではボーイスカウトやカブスカウトなどで幼い頃からサバイバル訓練を受けていますが、今の子供たちが実際にサバイバルをする機会はありません。
なので見事にそのサバイバル精神を立証した大和くんの行動力に、ものすごい賞賛が上がっています。
でも『無事でよかった』という声は別として、これだけ国際的に人々の関心を集めたのには大きな理由がありました。
それはイギリス人から見ると
『日本でしかあり得ないような親のしつけ方』
だったからです。
さらにこちらの報道では駒ヶ岳を
『Bear infested mountain』(クマがうようよいる山中)
などと誇張して報道されたために、ますます
『そんな怖ろしい場所に幼い子供を山に置き去りにする親の神経が分からない』
と思う人が多かったのかもしれません。
でもこういった報道の大袈裟な部分は別として、イギリスからの視点で見てみると、まずは
『人通りのない山の中に子供を置き去り』
というのがあり得ない、という事実ですね。
それが例え数分だったとしてもです。
で、「日本は安全な国だからこんなことが起こる」という人も。
いや、実は日本だって子供の誘拐や殺人事件は沢山起こってるので、日本が安全な国とは言い切れないのですが、それを言うと『だったらなおさら山に子供を置き去りはあり得ない!』となってしまうわけです。
ちなみにイギリスでは、
『12歳以下の子供は長時間一人にしてはいけない』
という法律があります。
英国政府のページ
さらに、
赤ちゃん、よちよち歩きの子供、幼い子供
となると、
『決して一人にしてはいけない』
とされています。
なので、子供が13歳になるまでは、両親は子供を置いて出かける場合にはベビーシッターが必ず必要となります。
イギリスも戦争時は子供がたくましく一人で育たなければならない時代がありましたが、いまや12歳以下の子供を持つ親はベビーシッターなしでは出かけられないし、学校へも毎日送り迎えするのが当たり前です。12歳以下の子供が一人でバスに乗ったり道を一人で歩いたりなんてあり得ません。
よく日本で聞くパチンコや買い物のために、車に赤ちゃんや幼児を車に置き去りする両親がいたら、あっという間にこちらではスキャンダルになってしまいます(汗
いや、もちろん社会背景も大きく違うので、イギリスの法律と日本を比べるわけには行きませんが、法律は法律、もしイギリスでこれを破って親が子供をどこかに置き去りにしたり、車に残したままるんるんとパチンコや買い物なんてしていていたら、虐待と見なされて、親は処罰の対象となってしまうんですよね。
でもまだまだ日本では、『子供の躾の権限は親にある』わけで、どこまでが親の躾で、どこからが虐待かの境目が中々見えない。確かに古き昭和時代だったら、幼い頃から子供が野原や森や山で遊びまわったり、一人でお留守番ということもあったし、悪さをすれば「山においてきちゃうよ」と脅されることもあったでしょうし…
そんな昭和時代に育った大人が今は親の世代です。
その『古き時代』の感覚を引きずった親の世代が自分の経験と感覚で躾をしてしまった結果が、今回の事件の発端だと思います。
こういった背景を含めて、今回の事件でイギリスで大きく注目を引いたのは、大和くんの親が『山に子供を一人で置き去りにする』という行為に及んだことです。
イギリスは山がなく平地がほとんどですが、田舎の方に行けば行くほど、大人でも人気のない場所での一人歩きは怖いと感じます。例えそれが昼間であろうとも…
イギリスではロンドンですら公園といえどもまるでどっぷりと自然の中にあるような環境が多くあります。そんな環境で、早朝に乳母車を押していた母親が白昼堂々とレイプ犯に襲われたりなどという事件もあります。
なので、
誰もいない場所に子供を一瞬足りとも一人にしてしまうことができる国?
それが衝撃的だったようですね。
事情はともあれ、これほどまでに国際的に注目された事件となった今では、日本の昭和時代と平成時代の躾の感覚を改めて見直す機会ともなりそうですね。
失踪6日目にしてやっと見つかりましたね。本当に無事でよかったです!
こちらでもBBCや大手新聞の第一面を飾る大きなニュースとして報道され、なんとDaily Mail紙では三千人近くの人が喜びのコメントを寄せていました。
'I'm hungry': First words of Japanese boy, 7, found in a disused military base six days after he was left in bear-infested woods – as his father tells him 'I'm so sorry for causing you such pain'
(日本人の7歳の少年が最初に発した言葉は「お腹すいた」:クマがいる森に置き去りにされた少年が6日ぶりに自衛隊演習場で発見され、父親は「こんな思いをさせてしまって申し訳ない」と息子に謝る)Daily Mail紙より
http://www.dailymail.co.uk/news/article-3622997/Japanese-boy-lost-Hokkaido-forest-five-days-alive.html
こちらはロンドンのEvening Standard紙の一面。
イギリスではボーイスカウトやカブスカウトなどで幼い頃からサバイバル訓練を受けていますが、今の子供たちが実際にサバイバルをする機会はありません。
なので見事にそのサバイバル精神を立証した大和くんの行動力に、ものすごい賞賛が上がっています。
でも『無事でよかった』という声は別として、これだけ国際的に人々の関心を集めたのには大きな理由がありました。
それはイギリス人から見ると
『日本でしかあり得ないような親のしつけ方』
だったからです。
さらにこちらの報道では駒ヶ岳を
『Bear infested mountain』(クマがうようよいる山中)
などと誇張して報道されたために、ますます
『そんな怖ろしい場所に幼い子供を山に置き去りにする親の神経が分からない』
と思う人が多かったのかもしれません。
でもこういった報道の大袈裟な部分は別として、イギリスからの視点で見てみると、まずは
『人通りのない山の中に子供を置き去り』
というのがあり得ない、という事実ですね。
それが例え数分だったとしてもです。
で、「日本は安全な国だからこんなことが起こる」という人も。
いや、実は日本だって子供の誘拐や殺人事件は沢山起こってるので、日本が安全な国とは言い切れないのですが、それを言うと『だったらなおさら山に子供を置き去りはあり得ない!』となってしまうわけです。
ちなみにイギリスでは、
『12歳以下の子供は長時間一人にしてはいけない』
という法律があります。
英国政府のページ
さらに、
赤ちゃん、よちよち歩きの子供、幼い子供
となると、
『決して一人にしてはいけない』
とされています。
なので、子供が13歳になるまでは、両親は子供を置いて出かける場合にはベビーシッターが必ず必要となります。
イギリスも戦争時は子供がたくましく一人で育たなければならない時代がありましたが、いまや12歳以下の子供を持つ親はベビーシッターなしでは出かけられないし、学校へも毎日送り迎えするのが当たり前です。12歳以下の子供が一人でバスに乗ったり道を一人で歩いたりなんてあり得ません。
よく日本で聞くパチンコや買い物のために、車に赤ちゃんや幼児を車に置き去りする両親がいたら、あっという間にこちらではスキャンダルになってしまいます(汗
いや、もちろん社会背景も大きく違うので、イギリスの法律と日本を比べるわけには行きませんが、法律は法律、もしイギリスでこれを破って親が子供をどこかに置き去りにしたり、車に残したままるんるんとパチンコや買い物なんてしていていたら、虐待と見なされて、親は処罰の対象となってしまうんですよね。
でもまだまだ日本では、『子供の躾の権限は親にある』わけで、どこまでが親の躾で、どこからが虐待かの境目が中々見えない。確かに古き昭和時代だったら、幼い頃から子供が野原や森や山で遊びまわったり、一人でお留守番ということもあったし、悪さをすれば「山においてきちゃうよ」と脅されることもあったでしょうし…
そんな昭和時代に育った大人が今は親の世代です。
その『古き時代』の感覚を引きずった親の世代が自分の経験と感覚で躾をしてしまった結果が、今回の事件の発端だと思います。
こういった背景を含めて、今回の事件でイギリスで大きく注目を引いたのは、大和くんの親が『山に子供を一人で置き去りにする』という行為に及んだことです。
イギリスは山がなく平地がほとんどですが、田舎の方に行けば行くほど、大人でも人気のない場所での一人歩きは怖いと感じます。例えそれが昼間であろうとも…
イギリスではロンドンですら公園といえどもまるでどっぷりと自然の中にあるような環境が多くあります。そんな環境で、早朝に乳母車を押していた母親が白昼堂々とレイプ犯に襲われたりなどという事件もあります。
なので、
誰もいない場所に子供を一瞬足りとも一人にしてしまうことができる国?
それが衝撃的だったようですね。
事情はともあれ、これほどまでに国際的に注目された事件となった今では、日本の昭和時代と平成時代の躾の感覚を改めて見直す機会ともなりそうですね。