知り合いの 知り合い?、
或いは 
知り合いの 知り合いの 知り合い? の、
神戸は 灘のマダム。

平成初頭頃まで 
毎年の樣に歐洲に渡っては、

ボヘミアン グラス、
ヴェネツィアン グラス、
マイセン磁器、

等々のお氣に入りを蒐集して 
持ち歸ったはったとの事。

日本での或る日、
買物の折に何かの景品で貰ぅた 
アニメキャラクターが描かれた 
プラスチックの器。

棄てるのも何やし 
その内に孫か近所の子にでもあげよう、
とお思いやったそーで。
 

そして起きた 
1995.1.17 あの震災


自慢のコレクションは 
悉く割れてしもて、
その中に殘った唯一の食器、
そのプラスチックの器で 
暫くの間食事を攝ったはった、
との由。

どんなに贅澤な食器でも 
割れてしまえば唯の破片、
と悟らはって、
苦しみの日々を支えてくれた 
その景品食器を 
今も大切にお持ちやそーな。
 

…て、お話を 
何年か前に聽きました。

“蘆屋マダム” 
とちゃう邊りが妙~にリアルで、
本眞の體驗談のよーどすなぁ☆ 

そなぃなマダムどしたら、
重箱や椀 などの高級漆器も 
蒐めはんのやないやろか 
て氣もしますけど、
和食器にはご興味が 
おありやなかったんかも。
 

頭小文字で『china』が 
陶器・磁器 を意味するんと同じく、
『japan』は漆器を表します。

他動詞用法もあるよーで、

「She japans a bowl.」は、
「椀に漆を塗る」となります。
 

日本には、
割れた陶磁器を漆で貼合せ 
金粉を蒔いて裝飾、
その割目さへも 
“オリヂナルデザイン” 
として愛づる、

金繼』 

なる傳統工藝があんのどすけど、
硝子は割目の斷面も 
つるつるすべすべで 
漆が染込みまへんよって、
繼ぐんは難しいんどすやろなぁ。