6年前の反省文 | 寝る子は育つ

6年前の反省文

1年後、3年後、5年後、10年後…
たぶん忘れないだろうけど、
もし忘れてしまった時の自分へ。


今、「このハゲー!」の言葉が有名になった、暴言と暴力で訴えられている女性国会議員が話題になっている。


次から次へと出てくる罵声の音声データ。
酷い言葉に耳が痛くなるが、
胸がチクチクする。






アキュートが小学校に入る頃まで、
夫はほとんど家にいない仕事人間。
仕事だけじゃなく、仕事を理由にして夫・父としては全く存在していなかった。
夫は外で元気な、母子家庭状態。


今より生活費も多く、それなりに楽しんでいた。
アキュートと二人きりでも、全く苦に思ったことは無い。




アキュートは小さい頃から、私が怒ってもすぐに「ごめんなさい」と言う子では無かった。
私が怒った理由、自分が怒られた理由を、ちゃんと納得出来るまで、とにかく反発してくる。


早く納得させたくて、私の主張の方が正しいんだと言い聞かせたくて焦ってくる。


でも納得しない。


時間はどんどん経ってくる。
イライラしてくる。
次は何を話せば分かってくれるだろう?
考えていると、


「なんで何も言わないの?」
どんどん追いたててくる。
まだ4〜5才の子どもなのに。



私が話し出すと、
アキュートも同時に反論してくる。


冷静になろうとする余裕が全く無くなる。


イライラMAX。



もうダメだ。



私がアキュートの肩を強く押すと、
後ろにバランスを崩し、しりもちをつく。



そこからは、私が一気に荒い酷い言葉で、
子どもには何を言う隙も与えず、大声をはりあげる。まさに罵声。



今まで反論してきたアキュートが一気に泣き出す。



泣き声に負けないくらい大声で、私はまだ言い続ける。






最初は泣きながらも反発してきたアキュートも、
疲れてきたのか言葉は出なくなり、とにかく泣くだけに。






私も大声を出し過ぎてむせたり、疲れてきて、
言葉が出なくなる。








アキュートの鼻をすする音だけになる。








しばらく時間が経ってやっと
「ごめんなさい」
アキュートがボソッと話す。




そこからやっと、冷静になって話し合いになる。




近所の人は、私の大声とアキュートの泣き声を何度も耳にしているはず。



……こんなことが、何度も繰り返されてきた。






国会議員の罵声録音テープを聞くたびに、
この頃の私を思い出して、
胸がチクチクする。



アキュートとの ほぼ母子家庭状態。
子どもといる時間は苦では無かった。
でもきっと心の奥底で、夫が居ないこと、パパに頼れないことに、ストレスをためていたのかもしれない。
その不満が、アキュートとの言い合いの時に爆発してしまっていたのだ、きっと。





アキュートが小学校に上がってからは、
夫も仕事が変わり、気持ちも入れ替え(たはず?)、
家にいる時間も、アキュートと関わる時間も、
別人のように増えた。


生活費は減った。
好きなように買い物が出来なくなった。

夕食もきちんと3人分 作らなくてはいけない。

夫は家には居るが、
相変わらず家のことは何もしてくれない。




不満はまた増えたが、

家族「3人」としての時間が増えた分、
それはどこかでチャラになっている。



やっと「家族」らしくなってきたからか、
アキュートが小学生になってからは、
全くあの罵声を出していない。


相変わらず納得するまで謝らない。
アキュートとの言い合いはまだある。
なかなか気持ちが伝わらずイライラする。
でも、罵声へのスイッチは一度も入らない。





このニュースを見ながら、アキュートに話した。
「お母さんも、アキュートにこんな風に怒っていたよね…。ごめんね」
イヤなことを思い出させて、落ち込ませてしまうかなぁと思った。


「え?!そうだっけ?」
まさかの返答。


言い合いした記憶はあるけど、
どんな風に言われたかは覚えてないらしい。


私に気を使ってくれてるのか?
ホントなのか?





ホントに覚えていなかったとしても、
脳の奥の奥の奥の方ではきっと何か残してしまっているはず。
私はこれを一生 謝らなければいけないし、ずーっと悔やむことになるだろう。



人を、たとえ言葉でも傷つけてしまったことは、
とりかえしがつかない。
子どもだから許されることはない。



これからアキュートも思春期。


これからがホントの親子の闘いが始まる。





その時にまた罵声を出さないよう、
自分を戒めるために、
この文を書いておいた。