《 病 気 は 大 自 然 の 摂 理 》
真の医道を歩むとは?
ひのもと異学 1997、1、3 初版
新年おめでとうございます。
今年もじいちゃんのところに出向いて、新年早々“医の極意”を探ってみ
た。
じいちゃんはいつも病気をの原因は毒素の浄化だと言っているが、早速い
くつか聞いてみたのである。
◎わたしたちが体の中に持っている毒素ってのは?
本来人間なるものは、生れながらにして例外なく先天性毒素と後天性毒素
とを保有している。
先天性毒素とは無論親からの遺伝であり、
後夫性毒素とは生れてから体内へ入れた薬毒である。
◎薬が毒素ですか?
というと何人も意外に思うであろう。
何となれば昔から薬は病気を治すもの、健康を補うものとの観念が常識と
なっていて、良い薬さえ出来れば病気は解決するものと信じそれを医療の
主眼としているからである。
◎先進国ほど薬が進歩していますが?
特に米国は薬に最も重点を瞬き、新薬発見に非常な努力を払っているのは
誰も知る通りである。
◎薬で病気が治らないのですか?
ゆえにもし薬で病気が治るとしたら病気は漸次減らなければならない筈な
のに、逆にますます増えるのはどうした訳けか、これほど理窟に合わない
話しはあるまい。
◎薬というのは病気を治すものでは?
元来薬というものは、地球上只一つもないのであって悉く毒物であり、毒
だから効くのである。
◎薬は毒だから効くのですか?
それはどういう意味かというと、
薬という毒の作用によって病気症状状が減るから“治るように見える”の
で、実は“治るのではない”のである。
◎どうして薬が毒なんですか?
では薬がなぜ『毒物』であるかというと、
そもそも人間が口へ入れるものとしては、造物主が人間を造ると同時に生
を営むべく用意されたのが食物である。
◎“造物主”って存在するんでしょうか?
その言葉が嫌なら“大自然”と置き換えればよい。
人間は好き嫌いにかかわらず大自然の中にしか生存できないのだから。
そうして食物にも人間が食うべきものと食うべからざるものとは自ら別け
られている。
◎大自然は、どうして食べ物と食べ物でないものとを別けてあるのでしょ
う?
すなわち、食うべきものには味を含ませ、
人間には味覚を与えられているのであるから、
人間は食いたい物を楽しんで食えばそれで栄養は充分とれるので、これだ
けを考えても造物主(大自然)の周到なるは分る筈である。
◎体のための栄養を考えなくても良いのでしょうか?
この意味において『生きるがために食物を摂る』というよりも、
『食物を摂る事によって生きてゆける』ので、
ちょうど生殖と同様、子を得る目的で男女が営むのではなく、別の目的の
営みで偶然子は授かるのであるから神秘極まるものである。
◎なぜ人間は病気になったんですか。
右のごとく人間の体内機能は、
“食物として定められた物以外の異物は完全に処理出来ない”
ようになっているので、薬は異物である以上、含まれている栄養物だけは
吸収されるが、他は体内に残ってしまう。
これが“薬毒”であって、
しかも厄介な事には
これが各局部に集溜し、時の経つにつれて固結してしまう。
◎毒素というのはどんなところに集まっているんですか?
その集溜個所としては、神経を使うところ処に限られている。
◎神経の使うところとは?
神経を使うところといえば、
もちろん上半身、特に首から上で、
頭脳を中心とし 眼、 耳、 鼻、 口等である。
そこを目掛けて毒素は集中せんとし、いったん首の廻りに固結する。
いかなる人でも首の廻り、肩の辺りに必ず固結をみるであろう。
◎毒素が固結すると次はどうなるんでしょうか?
これが凝りであって、ある程度に達するや、
『自然排泄作用』即ち『浄化作用』が発生する。
その場合、“発熱”によって毒結は溶け、液体となり
咳(セキ)、痰(タン)、鼻汁(はなみず)、汗、下痢、熱尿等によって
排除されようとする。これを名づけて『感冒』というのである。
◎風邪を引くことは苦しいので、みんな嫌がりますが?
ゆえに感冒は“毒素排除の課程”であるから、
少し苦るしいが我慢して自然にまかせておけば、順調に排泄され、体内は
清浄化されるという実に結構なものである。
まったく簡易な生理作用であるから、
人間は『感冒』という大自然の摂理に大いに感謝するべきものである。
◎病気ってのは悪いのではないんですか?
人間は、この浄化の苦痛を反って悪い意味に解釈し、これを止めるべく考
え出したものが“医療”であるから、いかに間違っているかが分るであろ
う。
◎どういう人が病気にかかるんでしょうか?
そうしてこの浄化作用なるものは、
“人体の活力が旺盛であればある程かかり易い”ので、
これを停めるには人体の活力を弱らせろに限る。
そこで“薬”と称する“毒”を用いたのである。
◎薬はどうして毒なんですか?
昔から草根木皮、鉱物、動物の臓器等から採り出し煎じたり、粉末にした
り、抽出したりして、水薬、丸薬、塗布薬、注射薬等々、色々の形にして、
浄化停止に応用したのである。
それには毒が強いと生命に関わるから徴弱にして少しづつ服ませる。
この為一日何回などと分量を決めたので、
“よく効く薬とは中毒を起さない程度に毒を強めたもの”である。
◎薬は体内の毒素を毒で固めるのですか? この様に薬毒をもって、溶解排除しようとする毒素を固めて来たので、今 日の人間が如何に有毒者であり、病気が起り易くなっているかは、近来予 防衛生などと喧かましく言ったり、感冒を恐れるのもその為である。 ◎病気を恐れるのは病気で苦しんで死ぬことを恐れるからだと思います。 人間は楽に死ねないのですか? 病気で死ぬのは病による不自然死の為で、無病となれば自然死となる以 上長生きするのは当然である。 ◎では現代の医療は病気を治せないのですか?固めるのですか? 右の如く医療とは病を治すものでなく一時的苦痛緩和手段で、その為の 絶対安静、湿布、塗布薬、水冷、光線療法等すべての医療は『固め手段』 ならざるはないのである。 ◎医学の他にもある療法も同じなんですか? その中で一、二異うのは、灸点と温熱方法であるが、これも一時的熱の 刺戦によってその個所へ毒素を誘導さるので楽にはなるが、時間が経てば 元通りになるから何にもならない。 ◎放射線治療はどうなんですか? 又ラヂウム放射で癌を破壊する方法もあるが、これも癌だけの破壊なら結 構だが実は組織をも破壊してしまうから差引プラスよりマイナスの方多い 訳である。 ◎では『本当に治す』治療法というのは? 以上のごとく現在までの療法という療法は徹頭徹尾『固め方法』であって、 治す方法とは “毒素を溶かして排除させる” 以外決してないのである。 ◎『固める』のに最も効くのはどんな方法ですか? 固める方法の内、最も有効なものが“薬”であり、 その“薬が病を作る”のであるから、 医療を受ける程余病が発り、悪化するのは当然である。その結果ついに生 命の危険にまで及ぶのである。 ◎では医療にかかるほど治りにくいのですか? それに就いてこういう事がある。 治そうとして熱心に高貴薬など用いる患者ほど成績が悪く、その反対にど うでもいいと思う患者ほど冶りがいいという話しは医師からよく聞く処で ある。 ◎薬に頼らなくても、衛生観念が強く、それを守るほど健康になるのです か? また衞生に注意する者程弱く、無頓着の者程健康である事や、医師の家族 や病院の看護婦などが多病であるのもよく聞く処である。 ◎医学の理論どおり、常に医学のお世話になるほど健康と長寿は約束され るのでしょうか? 面白い事には稀な健康者、長寿者に訊いてみると、自分は病気した事がな いから医師や薬の厄介になった事はない等というが、私からみればそれだ から健康であり、健康だから薬のやっかいにならないのである。 おじいちゃんの言葉はまことに簡潔ながら、“真の医道”とは何かという 事を考えさせられる。 それは大自然の恩恵に素直に属すということらしい。 それでは健康な一年でありますように

