シングルレビュー
第3回

RENTRER EN SOI
「UNENDING SANCTUARY」



2009年,12月25日に解散したRENTRER EN SOIのラストシングル。
初期は美しくメロディアスな楽曲を中心とし、メイクやヴィジュアル面も耽美な白系と呼ばれていた彼ら。

後にヴィジュアル面も一新し、音もヘヴィになりハードな路線へとシフトチェンジした事で
「白も黒も通ったバンド」などと称されることもありました。

今作品はそんな彼らならではの
耽美さとヘヴィな両部分が調和されたメロディアスな楽曲が表題曲として収録されています。


1 UNENDING SANCTUARY
感想 疾走感のあるヘヴィかつメロディアスなキラーチューン。
美しい旋律は初期を感じさせ、ヘヴィでメタルチックな演奏は後期を感じさせます。
シャウト、デスボイスは入りますがストレートな王道V-ROCKじゃないでしょうか。
演奏もメタル要素が濃く、手数の多い激しいドラミングは流石です。
詩旋律(歌詞)の方も後期の「悲痛」な感じではなくこのバンドの中では前向きです。



2 「SECRET SCARS-BESIDE YOU-」
感想 ファーストアルバムのSphire-Croidに収録されている楽曲のアコースティックver。
原曲にはなかった展開が追加されておりよりドラマティックなバラードになっております。
優しくも哀しげなアコースティックギター、憂いを帯びたベースがいい味だしてます。
砂月のボーカルも表現力豊かで、とても切ない楽曲となってます。



3 「TO INFINITY-喪失に捧ぐ祈り-」
感想 Bottom of Chaos に収録されていた「TO INFINITY」のリミックス。
リミックスというよりはヴァージョン違いと捉えた方が良いかもしれません。
原曲は重厚感のある演奏に神秘的でシリアスなピアノが印象的な、美しさを漂わせつつもダークな楽曲でしたが、このヴァージョンはまさに讃美歌のような天使が舞い降りるかのような真っ白で美しすぎる楽曲に生まれ変わってます。
メンバーの匠が奏でるハープの音がキレイです。
汚れなき天使達の祈り って感じです(笑)



満足度 ★★★★★
V系ファンへのオススメ度 ★★★★★
パンピへのオススメ度 ★★☆☆☆


リエント…本当に解散が勿体無いバンドだと思います。
約7年の活動をしてきた彼らですが7年でこの実力はなかなか進化のスピードが早かったバンドだと思います。
楽曲のクオリティは勿論、演奏力にも申し分ないバンドなので、もっと多くの人に聞いてもらいたいバンドの1つです。

本作品も非常に完成度の高い楽曲が収録されてますので興味を持ったら是非。





シングルレビュー
第2回目

DIR EN GREY
「輪郭」






本作品はDIR EN GREY通算26枚目のシングル

ちなみにCDジャケットの絵は
ヴォーカルの京によるものです。


1 輪郭
とても繊細でガラス繊維のような
儚さと美しさをもった表題曲。
ミディアムバラードでしょうか。
哀しげなアルペジオとピアノの旋律で、一気に聴く者をこの曲の世界観に引き込みます。
イントロのヘヴィなリフも重厚感があり、迫力がありますね。
AメロBメロでは地声によるヴォーカルスタイルですが、サビに入ると一変して綺麗なファルセットで歌い上げているのでインパクトに残り易いです。
叙情的なギターソロも良いフックとなっているように感じますね。
近年ギターソロ導入を復活させたディルですが
個人的に薫の哀愁漂うフレーズがツボなので
この流れは素直に嬉しいです。
ラスト大サビの
「無作為に振り撒いた願いはただ」
からの展開は熱いなあ…と。
歌詞では、言葉では言い表しにくい
歯痒さや切なさを感じます。
シャウトやデスボイス(グロウル)を一切使用していない楽曲はシングルでは「LOTUS」以来となります。

美しく綺麗で何処か浮遊感のある楽曲が
お好きな方にはお勧めしたいですね。


2 霧と繭
ミニアルバム「MISSA」収録の楽曲の
再構築(リメイク)作品。
ヘヴィかつテンポが早くかなり激しい楽曲に生まれ変わってます。
一度くるサビ以外は全編シャウトや
デスボイス(グロウル)、ホイッスルボイスで
構成されていて原曲の面影はほとんどなし。
「MISSA」発売当時のdirしか知らない人に聞かせても
同じバンドだと気付かないかもしれません。
ギターも6弦から7弦に変わっていて
原曲よりも相当ヘヴィです。
ただただ、格好いいです。
不気味でダークな雰囲気を醸し出しているという点では原曲の世界観と近いものがあるので今のディルが「霧と繭」を表現するならこうなるのかなと、納得です。


3 輪郭 Eternal Slumber Mix

ゲーム「サイレントヒル」シリーズなどの楽曲を手掛ける山岡晃氏によるリミックス。
ホラーを彷彿とさせる雰囲気を醸し出しつつ
原曲のメロディを生かした、とても聴きやすいリミックスだと思います。
随所で聞くものをゾッとさせる迫力のある効果音もいい味になってると思います。
個人的に、メンバー以外が手掛けたリミックスの中ではTOP3に入るくらい好きです。



満足度 ★★★★★
V系ファンへのオススメ度 ★★★★☆
パンピへのオススメ度 ★★☆☆☆
メタルファンへのオススメ度 ★★★★☆





活動休止を発表してから
初のリリースとなった本作ですが
勢いが落ちている という事もなく
とても濃い一枚になっていると思います。
ヴィジュアル系やメタルを聴かない人にもお勧めしたいですが実際どうなんでしょうね…
輪郭は決して暗いという一言では片付けられない楽曲ですが、世間では充分暗いという一言で片付けられてしまうんで
しょうね。
偏見を捨てて素直にこの作品と向き合う事ができるなら、一度聴いてみることをお勧めします。






シングルレビュー
第1回

DIR EN GREY
「SUSTAIN THE UNTRUTH」





本作品はDIR EN GREY通算27枚目のシングル。
タイトルは 嘘を継続する という意味合いを持つ。

1 SUSTAIN THE UNTRUTH
感想 ディルが本命盤な俺の感想なんで
かなり盲目かもしれません(笑)
正直これは始めてPVスポットでサビを聴いただけでドツボでしたね。
サビについてだけ言わせてもらえば
最近のヘヴィ系ヴィジュアル系バンドがやっているような王道のように感じます。
王道とは言え、若手バンドには出せないディルならではの個性や貫禄があり、
在り来たりなものにはなってはいません。
全体の曲構成は最近のディルの楽曲の中では割りとシンプルな構成となっています。
Aメロのリズミカルなシャウトが聴いていて心地よいです。
二番からは同じフレーズでも歌い方を変えていたりイヤホンで聴くと様々な位置から声が聴こえたりと工夫がされており聴いていて飽きが来づらいです。
要所要所でGAUZE時代に京がしていたシャウトを彷彿とさせる箇所もあり、ボーカルスタイルとしては
集大成的な印象も少し受けますね。
ワウを使ったイントロのギターも耳に残ります。
ここ最近の流れ通り、この曲にも短いながらギターソロがあります。
個人的に薫とDieが弾くフレーズがツボなんでソロの導入は嬉しいです。

激しい印象を持たせながらもサビはメロディアスで綺麗なメロディーを聴かせてくれます。
大サビでは熱い展開もあり、激しくもメロディアスな楽曲が好きなV系ファンにはオススメします。


2 流転の塔(acoustic ver)
感想  正直「また流転の塔かよ」って思ってしまいました(笑)
DUM SPIRO SPERO の特典ディスクにアンプラグドヴァージョンが収録されていたので
どうせならまだアレンジ違いがない曲にしてくれよとか思っちゃっていましたが…
聴いてみたら案外いいです。
原曲とはうってかわってアコースティックギターが中心となったアレンジ。
原曲の曲構成のままアコースティックサウンドで演奏されている為、原曲の曲構成の歪さや難解さが際立った作品です。
普通ならアコギじゃ弾かないようなフレーズを弾いていたりしていて新鮮ですね。
結構原曲のフレーズとかも残ってます。
ちなみにボーカルも再レコーディングされていて原曲のテイクとはまた別です。
原曲に比べて力を抜いたようなラフな歌い方ですね。それでもまぁシャウトはしてます(笑)
アコースティック調の静かめな曲にもシャウトを怖れず入れるのがディルですからね。
なのに曲の持つ美しさを損なう事は全くないんですよね~…それがすごい。

3 凱歌、沈黙が眠る頃[Live]
感想  原曲はUROBOROSというアルバムに収録されています。
疾走→メロディアス
という王道パターンで超かっこいいです。
京のボーカルも非常に安定していて高音もばっちしでています。全体の音像も好みです。


満足度 ★★★★★
V系ファンへのオススメ度 ★★★★☆
パンピへのオススメ度 ★★★☆☆





一曲目の表題曲を除いて二曲は
過去曲のアレンジ違いという事で少し物足りなさは感じますが、どの曲もクオリティが高く
飽きが来ません。

ヘヴィなヴィジュアル系バンドが好きという方にはオススメしたいですね。

とはいえ今やヴィジュアル系という枠を越えて
海外でも絶大な指示を誇るバンドです。
ヴィジュアル系という偏見を捨てて一度聴いてみると、好きでも嫌いでも何かしらインパクトに残るかもしれません(笑)