入会の説明会の時に、
保護者が、こんなことを言う。
「まだ、ピアノや電子ピアノは
持っていないんですけど、
子どもでも持ち運べるおもちゃのピアノを
持っているんです。
うちの子は、そのピアノが大好きで、
ずっとそのピアノを持ち歩いて、弾いているんです。
ピアノに向いていると思うんです。
ピアノが好きだと思うんです。」
私は、この発想がわからない。
庭のおもちゃのプールに空気を入れて
水を張って、キャーキャー遊んでいる子は、
水泳が好きなのか?
スイミングスクールで、指導を受ける素養は、
おもちゃのプールでわかるのか?
根本的に、
「おもちゃのピアノを好き勝手に弾くことが好き」
なのと、
「きちんとお稽古ができるか」は、別物だ。
私は、好き勝手に音を鳴らして遊ぶ習慣がついた子よりも、
「これは、お稽古だ」という意識を持った子を歓迎する。
私は、遊びの延長に、練習があるとは考えていない。