悪食 80点
今年 44本目、48本目
監督、脚本 ジョージ・ミラー
脚本 ニック・ラザウリス
出演 アニヤ・ティラー・ジョイ
クリス・ヘムズワース
アリーラ・ブラウン
ラッキー・ヒューム
トム・バーク
2015年の「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に登場した女戦士フュリオサの若き日を描く。
新宿バルト9へ。
鑑賞結果、フュリオサがどのようにしてこの過酷な世界を生き抜いてきたかが描かれている。マッドマックスの世界、上がる〜😄
ここからネタバレ満載でいきますからご注意を⁉️
過酷な弱肉強食の世界で暴力が支配力を高める中、パラダイスの様なオアシスで暮らす集団がいた。フュリオサ(アリーラ・ブラウン)はその中の少女だった。
ある日、森で馬を殺して持ち去ろうとしているバイカー達を見つけた。
フュリオサはバイクの燃料パイプを切って動けなくしようとしたが、見つかってしまい拐われてしまう。
フュリオサの母はバイカー達を追い、一人また一人と始末していくが、最後の一人を逃してしまった。
そこはディメンタス(クリス・ヘムズワース)が率いるバイカー集団だった。
フュリオサの母はその中からフュリオサを助け出すのだが、追跡されてしまう。追跡を振り切る為にフュリオサに必ず逃げ切るようにとバイクを渡すのだが、多勢に無勢のディメンタス軍団に母は捕まってしまい、それを見過ごせないフュリオサは戻り、目の前で母親は無惨に殺されてしまった。
こうしてフュリオサはディメンタスのペットの様な存在となった。
ディメンタス(クリス・ヘムズワース)は、イモータ(ラッキー・ヒューム)が支配している砦を知ると宣戦布告にやってきた。
しかしイモータは手強く撤退を強いられた。
そこでディメンタスはガスタウンを落とし、イモータと同盟関係を結ぼうとした。
イモータはフュリオサを気に入り、嫁に置いて行けと要求した。ディメンタスはその気は無かったが仕方なく要求を飲んだ。
しかしディメンタスは次に弾薬畑を落とすと再びイモータに戦線を布告したのだ。
それを阻止する為に使わされたのがフュリオサ(アニヤ・テイラー・ジョイ)だった。フュリオサは成長し、イモータ軍団の戦闘隊長になっていた。
フュリオサは警備隊長ジャック(トム・バーク)と共に弾薬畑に弾薬を確保しに行くが、ディメンタスは既に弾薬畑も手中に入れていた為に、弾薬は手に入らなかった。ジャックはこの戦闘の間にフュリオサを逃がそうとしていたが、フェリオサはジャックを見捨てず戻った。
ディメンタスはフュリオサを吊るし、ジャックを拷問の末殺した。しかしフェリオサは自分の腕を引きちぎり逃げていた。
それ見ていたのがマッドマックス。彼はフェリオサを助け、イモータ(ラッキー・ヒューム)の砦に届けるのだ。
義手を手に入れたフュリオサは、ディメンタス討伐隊を追う。そして討伐隊の車を奪うと単身、ディメンタスを追うのだった。
そしてディメンタスを追い詰めて捉えた。
ディメンタスに自分との出会いを思い出させ、母の復讐とジャックの復讐を果たす。
その方法は母から託された木の実をディメンタスの身体に寄生させて殺したのだ。
その木になった果実を持ってイモータの女達の元に行く。そして彼女らを逃すのである。
エンド。
悪食的には前作の「デス・ロード」よりも圧倒的に面白かった。
「デス・ロード」で強烈なキャラクターとして登場したフュリオサの若き日を描いているのだが、子供の頃から大人になるまでの意志の強さを感じさせる目力の演技は子供の頃を演じたアリーラ・ブラウンも大人になってからを演じたアニヤ・テイラー・ジョイもその魅力と演技力を遺憾なく発揮している。
その意志の強さが彼女の力であり、母親との約束が彼女の生きる指針になっていることを見せつけてくれます。
暴力と権力が圧倒的な力を持って人々を支配した荒廃した世界において、女の力がいかにひ弱く無力であることを痛感させられる世界だ。
女の生きる道は男の相手をすることだけ、そして子孫を残すだけ。そんな不条理な世界の中でフュリオサは圧倒的な知力と力で成り上がっていく。そしてその力は男に勝るとも劣らない。だからこそ時の権力者に気に入られる。だからと言って尻尾を振っている訳ではない。いつでも喉元に噛みつき殺すことも厭わないという意思がそこにあるからなおのこと惹かれるのだろう。
今作はそんな女の生き方をこれでもかと見せつけてくる。
これこそが今作の見どころであり、上がるポイントだ!
ラストシーンで復讐を果たしたフュリオサが選ぶ殺し方は女だからこその殺し方にも見える。ただ単に殺すのではなく、命を育ませるという役目を負わせた殺し方こそが彼女が選んだ殺し方。
面白い‼️
そしてそこから得た果実を自由へのシンボルとする。
ここまでは納得のシーンだが、果たしてそこから先に描かれるデス・ロードに続くシーンは必要だったのだろうか?
男に屈しない自由も持っているという姿で終わる方がよりフュリオサらしかったのではなかろうか?
「デス・ロード」に続く話だと明確にしたかったのかもしれないが、蛇足と感じたのは悪食だけだろうか?
しかしそれを差し引いても素晴らしく面白い映画であることには変わりはない‼️
これぞ「マッドマックス」‼️
音が素晴らしく良かったのでIMAXかDolby Atmosで観ることをお勧めしたい‼️
是非、劇場で‼️