蓮ねクルクル回るの巻 | 日月堂日記

日月堂日記

里山にある小さなお堂の観音様のお話です。

まぁ、まぁ、ご無沙汰いたしておりました!
皆さん お元気ですか〜?

私はちょっと前に冬眠から目覚めましたよ(笑)

山里は木の芽が膨らんで
新緑の季節に備えた雑木林が
何やらむず痒そうに見えます。

そんな景色にうっとりと見とれる今日この頃、

ヤッホー!
蓮ねであります\(´▽`)/
お久しぶり〜!

当地にもようやく春が来ました。
今回は梅の話からいたします。

北にまだ咲かない梅があるかと思えば
南には既に一月頃に咲いてしまって、さぁ
これから実の準備よ!と張り切っている
梅もあるでしょうなぁ。

まことに
日本は長細い国であります。
この小さな国に
北国から南国まで、きちんと詰め合わせて
ございます。神様、グッジョブ!
ありがとうございます(*≧∀≦*)

という訳で
既に梅がとっくにお終いになった地方の
方には少し時季外れの話題かもしれませんが
少々お付き合い下さいませ。

近頃
朝早く表に出ると
芳しい梅の香りが漂って来て
私の心の奥底の何かを呼び覚まします。

この香りを嗅ぐと 懐かしく幸せな、
それなのに切ない様な 何とも
説明し難い気持ちが心の深い場所から
立ち上って来ます。


どこから湧き上がる感情なのかは分かりません。
ものごころの付いた頃からです。

同じ感情を喚起させるものに
藪椿の濃い緑の葉っぱの中から覗く
真っ赤な花を見た時、

雪柳の白く小さな花房を
間近でみた時などがあります。

春到来と何か関係があるのかしらん?

何故かは知らねど
この組み合わせ。



蓮ね黙らすのに 鎮静剤いらず、
これのどれかがあれば良い。

という位
私をフリーズさせる 不思議な組み合わせです。
うっとりしてフリーズするのは
とても気持ち良いです(笑)






可愛いですねぇ、
梅の花の丸っこいデザイン、
蕾の固い感じから ちょっと膨らんできたあたりのものも
みんな 素晴らしいフォルムです。
これに 馥郁とした香り付きなんですから
まぁ、お得感満載という所でしょうか。
その上
梅の実まで付けてくれますもの!



この梅の木は一見地味な木ですが
ただの梅の木ではありませんよ( ̄∇ ̄)

去年九死に一生を得て、奇跡の生還を成し遂げた
ツワモノであります。

去年の春に沢山の害虫が付きました。
消毒しても切りがない程の被害で
樹皮はケソケソに反り返り 葉っぱはチリチリ

本来なら瑞々しく葉が茂っている時期に
カラカラに乾いた葉っぱが
沢山落ちて、木は丸坊主になりました。

真夏の暑い時期はジリジリの陽の下
枯れ木が立っている様にみえました。

昨年の春から色々手入れはしていました。
消毒、追肥、土の改良、など いずれも
効果がなくて ついに切り倒すことになりました。
我が家の周りの梅の木は
そうやって多くが切られて行くという、
この辺一帯に流行った梅の木の被害でした。
いよいよ切ろうかというその時、

我が家に来てくださる庭名人のYさんが

「切るのはいつでも切れるから ちょっと
話してみたらどうかねぇ?」

とおっしゃいました。

そう言いながらYさんは木を撫でて
「早よ、元気になれよ、、」
と呟いています。

あぁ、そういう事ですか☝️️

万策尽きた後に 残るは エネルギーの注入!
とYさんが考えたかどうかはわかりません。
しかし、
大変納得の行くご意見でしたので、
私も大賛成。

そうですね!
切るのはいつでも出来ますからね〜〜。


それからYさんは我が家に来るたびに
木を撫でて、声掛けをしてくれました。

まるでYさんの手から目に見えない愛情の
肥料が注がれている様に見えました。

私も即席のへんてこな歌をつくって唄うことにしました。

「♩ハヤクー元気になっとくれ〜、はぁなよ、咲け、咲け
葉よ茂ろ〜🌿
根っこはツヤツヤ力持ちぃ〜🎶ヨイヨイ♩」

と時々側に立って歌います。(無人の夜のみ、限定歌)

梅がどんな気持ちで聞いていたかは
知りません(笑)
ただ、枯れないでね、という気持ちで
いっぱいでした。

何十年か昔、
お正月の寄せ植えの中で小さく
なっていた20センチ位の梅の木を
裏庭の端に植えたのが 大きくなったのです。

この花を見て父が喜んでいたのが懐かしく思い出されます。

元気な時 花が沢山付くと
明け方の薄暗闇の中で

そこだけボンヤリと光っている様に見えると
早朝の散歩の方が教えてくれたりして、

地味なりに存在感のある我が家の一本です。


そういう事情があったので
一冬越して雪が融ける頃
枝に小さく蕾をつけているのを見た時は
それはそれは嬉しかったのでした。

春になってYさんが久しぶり見えた時
真っ先に、「梅に蕾が付きましたよ!」
とご報告致しました。

Yさんは、クールに
ふ〜ん、と一言 答えただけでしたが、

ふふふ、私はしっかりと目撃致しましたですよ。

ええ、柱の影から 半分だけ顔を出して
見ていたのです( ̄(工) ̄)
カセイフはミタの様に(笑)

Yさんは梅の蕾の小さな芽を調べながら小さな声で
良かったねー、頑張りましたねー、って
話しかけていたのでした。

もちろん、
私は何も見てない事になってますがね( ´Д`)y━・~~

そんな風にして咲いてくれた梅の花、

あまりにうれしくて、
日月様の後ろにも梅の花を咲かせて
差し上げたくなりました。

お堂から我が家のお茶の間お帰りになった時
日月様を お茶の間の床の間にお迎えしたのですが、

それ以来一切の掛け軸は
掛けなくなりました。

でも、今回ふと、梅の花の軸をかけて差し上げようと
思い付きました。

掛けてみましたら それが
まぁ
良くお似合いです。



いかがでございましょう?
あちこちのしもべ組合の皆様、
春を背負われた日月様はƪ(˘⌣˘)ʃ


蓮ね
日月様、外はすっかり春になりましたよ。
庭の梅も咲き始めました。
日月様の後ろにも 梅を咲かせてみましたが
いかがでございましょう?
お似合いでございますよ。


日月様
ほほほ、
なかなか 良いものである。
蓮ねも、時には気の利いたことをする。

春が来たことは知っています。

春は雪が融ける音から始まるのですよ。

この部屋は全て聞こえるゆえに、、。

風の音も良く聞こえる。



蓮ね

そうでございますねぇ、、
この部屋は
我が家で一番
外気温そのままの部屋ですもの。
冬は寒く 夏は暑い、、。
真夏なんて長くお参りできないくらいです。
冬の寒さったら また酷いものです。
よくまあ、このお部屋で我慢してくださいます。
あ、といっても私がお入れしたんでした。
あはは。

あれ?もしかして怒ってます?
(チロッとお顔を見上げる)


日月様

(柔らかく微笑まれて)
良い、良い。
この場所で良いのです。
いつも、綺麗にしておけば場所は
どこでもよろしい。

ただし花と水を絶やさないように。

花はいつも元気なものを飾りなさい。
花から力が流れます。
それさ美しい波となってこの部屋を満たすのです。

そなたは 時々花を長持ちさせようと
様々なことをやるが、

力という事では、
余り長く同じ花を生けておかない方がよいのです。
私は古くなった花は好かぬ。


蓮ね
あらー。
なるべく新しい花を生けておりますんですが、
だいたい何日めから古い花というのでしょうか?
長持ちする欄の花などは、一か月近く持ちますが。


日月様
、、、、、、。
(また、こやつは口答えを始めた、、、)


蓮ね

あら?
日月様、お顔が変わった様な。
もしもし、日月様。
観音様、、。


あぁ
また行ってしまわれた。

気の早いお方だ、、。
(全く自覚なし、)



では、
お参りをいたしましょうか。



お灯明を付けて御線香を炊いて
かーん。と鐘を鳴らします。

感謝の念と共に
日月様のお顔を見上げると
なんとも美しい表情でいらっしゃいます。

お喜び頂いて良かった、
また、
梅の季節が終わりましたら
違う背景にいたしましょうか、
などと考えながらお参りしていると

あらあら不思議、
身体がゆっくり ゆっくりと
右回りに回転しています。

なんとも気持ちが良いです。
ふわーん、ふわふわと
身体が回ります。

面白いから
回るに任せみます。
大きくなったり、
小さくなったり円の大きさはまちまちですが

転がりそうになる程には
回りません。

クルクル回っている内に
日月様が大変お喜びになって下さっていると、
心に直接響いてきた様な気がしました。

心の中が幸せな感謝の念で一杯になりました。
どれくらいの時間 そうしていたのか、

ふと、リビングのガラス戸を見ると
デカ猫のヒデちゃんが
不思議そうな顔をして、じーっとこちらを見ています。

おかあさん、なにやってんかな?

そう思っているのが丸わかり(笑)

ヒデも一緒に回りますか?
こっちにおいで。

抱っこして 連れて来ると
神妙にヒデも座りました。

さーて、回りますか。

、、、、?
あれ、
もうびくりともしませんよ。

もう
観音様からのメッセージは
終了したようです。

ありがとうございました!
日月様。m(__)m



ちょいと、
梅とチューリップはミスマッチですが、
次から気をつけますので
お許し下さいませ。

軸と花の調和という
新たなる課題を頂いて
これからも頑張る所存であります。

心に誓った
しもべでございました。

では、
またね〜。