本日は頭から行って、途中銀行で野暮用。本日聞いた分だけ報告。
奈々福師匠の口演に力をもらい、同学年の雲月師匠の口演に励まされ、孝子師匠の口演に畏敬の念を抱かされた今日の公演だった。
平日にも関わらず、お客様も50名越え。
🔵天中軒景友・沢村美舟→大前田の義心
🔵東家孝太郎・伊丹明→越後伝吉〜一粒万倍
🔴玉川奈々福・沢村まみ→俵星玄蕃
🔴鳳舞衣子・伊丹明→は組小町
🔴天中軒雲月・沢村美舟→佐倉義民伝〜佐倉宗吾郎妻子別れ
🔴澤孝子・佐藤貴美江→左甚五郎伝〜猫餅の由来
➡︎大前田の義心は初めて聞く。前半だけだったので話の展開はまだまだよく分からない。景友さんは前口上での話の導入がうまいなあと感心。今日は節で声がくぐもりもっちゃりする感じをあまり受けなかった。
➡︎もう何回も聞いている話だが、孝太郎さんのこの演目の表現力に磨きがかかって、教訓話を笑いにくるんで見事な口演。孝太郎さんのキラーコンテンツの一つだな。
➡︎奈々福師匠の俵星玄蕃は何度も聞いているが、今日も力強い見事な口演。先日の新作浪曲フェスの時の飯岡助五郎の義侠同様、心にたっぷりの力をもらえた。三味線のまみさんも必死に食らい付いて、素人の耳には不可なく務められたように思う。
➡︎舞衣子師匠は久々に聞く。声の調子も良さそう。ただおかしな間が所々気になった。いったい何なのかはよく分からない。それでも舞衣子師匠大好き人間としては大満足。
➡︎雲月師匠十八番の一つ妻子別れ。宗吾郎の気持ちがひしひしと伝わってくる。雲月師匠は体調も良さそうで本当に見事な口演。同学年の雲月師匠が頑張っていらっしゃるのには、いつも励まされる。
➡︎孝子師匠は演台についたまま幕が上がった。どうしたのかと思ったら、段差もあり楽屋から演台まで歩かないとのこと。声はしっかり出るから大丈夫とご自分で説明された。確かに何の不安も感じさせない見事な口演。「待ってました」などのカードを掲げられるお客様に話しかけたり、固い餅を齧るシーンでは貴美江師匠の三味線のあしらいをいじったりしながら、余裕たっぷりで猫餅の由来をお務めになった。孝子師匠の浪曲への執念と芸の力をまざまざと見せつけられ、畏敬の念を抱かざるを得なかった。
