富士路子師匠の会。一門会を含めて42回目という。曲師は実子さんが馬越ノリ子師匠、他は伊丹秀俊師匠。
    次回は4月30日とのこと。終演後に余興もあったが、後の都合があって路子師匠の浪曲終わりで失礼した。

🔴富士実子「姥捨ての山」お話は↓
🔴富士路子「権太栗毛」お話は↓
🔴玉川こう福「祐天吉松飛鳥山」
🔴富士路子「白餅大名」お話は↓
➡︎初めて聞くネタで、実子さんの出来もあまり芳しくない。路子師匠のお話では難しいネタだそうで、きっとこれからなのだろう。ご精進!

➡︎権太栗毛は路子師匠の十八番。若い人に「理解はできるが、共感できない」との趣旨のことを言われたそうで、ベースにあるはずの日本人の義理人情が分からなくなってきているのか、と後でおっしゃっていた。おそらくそうではなく、この浪曲の台本上の問題で、なぜ権太が命をかけての駿馬探しに当らざるを得ないか、その動機の説明が「自分の粗相で主人の馬をクマに殺された償い」だけでは今の時代では言葉が足りないのだと思う。非常に重要な意見なのだと思う。動機の説明という点は60越えの私には十分で、道中付けを含めて楽しめるし、権太が駿馬を期限内に届けようとする執念も感じられるし、熊谷の労いも共感できる。私としては十分満足な一席。

➡︎こう福師匠の飛鳥山はもう何度か聞いているが、日本橋亭だと声の圧がすごく感じられた。吉松親子のやり取りもじんわりさせる。いい出来だと思った。

➡︎路子師匠の白餅大名は正月の公演ということもあって、だそうだ。確かに出世話だからおめでたいし、聴き終わった時の味わいがすごくいい。これも満足。