もうすでに過去の話になってしまうが、
過去の映像を見ていると、モーニング娘には鞘師里保が必要だったと思う。
モーニング娘のプラチナ期と呼ばれた”低迷期”から抜け出して
”新生モーニング娘”と言われた時にその中心で輝いていたのが鞘師里保だった。
当時は高橋愛、新垣里沙、田中れいなのベテランもいる中で、新生モーニング娘として重要だったのは鞘師里保だ。
鞘師里保がエースとして歌とダンスの両面を引っ張ったからこそ、モーニング娘の復活があったと言って良い。
当時の映像を見ると、鞘師のステージ上での表現力は素晴らしいものがある。
鞘師里保ってカッコいいイメージが有ったけど、当時の映像を改めて見ると、
かなり可愛いタイプだと思う。
そして何より、実力があるのにグループに合わせる事が出来るチームプレーの出来るエースなのである。
(技術が高くても個人プレーに走らずチームプレーが出来るのは、出身であるアフターズスクール広島の方針なのだろうか、
これはJuice=Juiceの段原瑠々も同じ傾向が見られます。)
だが、どうもモーニング娘(ハロープロジェクト)のファンは、エースには後藤真希のような突出した能力を求めるようで、
鞘師里保をエースとは認めたくない傾向もあったようである。
でも、後藤真希タイプはグループには向かないからソロ活動に転向する事になる。
また、プラチナ期を知っているモーニング娘ファンは技術的に厳しく、鞘師里保の歌唱力の弱さを気にしていた。
実際に、歌のエースとして見れば弱い面もあったが、当時の若手メンバーで鞘師を越える歌唱力を示すメンバーがいなかったことも事実である。それに歌とダンスとエースとしての役割の全てを鞘師一人に背負わせるのは問題も多い。
そこで、歌唱力の補強として小田さくらの加入は正しい対応であったと思う。
これで、歌を小田さくら、ダンスを鞘師里保のWエースで進めれば問題がないはずだったが、なぜがこの辺から流れがおかしくなる。
モーニング娘メンバーにも、後から加入した新人(小田さくら)がエースになることに違和感があったのかもしれないが、
運営側も小田さくらをエースとして推しきれなくなったように見える。
いつの間にか、歌割も小田と鞘師から、譜久村聖や佐藤優樹などへ分散するようになり、ダンスも鞘師中心から全体のフォーメーションへ変化する。
これは、エースを決めてエース中心に運営することが出来ないハロープロジェクト運営の弱さだと思う。
最近もそうだが、メンバーを平等に扱いたいのか、歌割も分散させることが多く、歌唱力メンバーを中心にしっかりとした歌を構成することは避けてしまう。
結局、小田さくらの加入は歌の補強のはずが、気が付けば歌がメンバー全体に分散してしまい、平均化してしまった。
確かに鞘師里保の負担は減ったが、エースの必要性を消してしまう結果となった。
鞘師がモーニング娘を卒業した2015年は誰がモーニング娘のエースだったのだろうか?
エース自体が存在しない状態だったと思う。
エースを必要としないグループ。全員がエース級の技術を持っているなら素晴らしいことだが、エースを中心にした運営が出来ないからエースを作らない。モーニング娘のエースとして活動してきた鞘師里保にとっては存在意義がなくなったようなものだ。
卒業するもの仕方のないことだと思う。
”みんながエース”そんなグループも良いだろう。
でも、それは悪い意味での”仲良しグループ”だ。メンバー格差は少ないが、技術志向ではない。
グループの技術を向上させるには、技術力のある者を中心にグループをまとめるべきである。
歌の上手いメンバーが歌割を多くとり、ダンスの上手いメンバーがダンスの中心にいる。それが評価されるグループの在り方だと思う。
小田さくらにしても加入時のような歌唱力エースへの期待感はすでになく、バースデーイベントなどのソロ活動での歌唱力は評価されているが、モーニング娘の中ではその歌唱力が生かされていない。
結局、今の運営は技術力のあるメンバーをグループとして有効活用できないのだと思う。
もしもの話だが、モーニング娘が鞘師里保と小田さくらを中心に歌とダンスを構成していたなら技術的に凄いグループになっていたかもしれない。それが私が期待したモーニング娘の姿である。
ただし、アイドル性は今のモーニング娘より劣っているのは間違いないだろう。
技術力よりアイドル性。
それが今のハロープロジェクトの運営方針なのだろう。
それが間違いだとは言わないが、私が期待するハロープロジェクトではない。
今更、鞘師里保をモーニング娘へ戻せとは言わない。
だが、技術力のメンバーを活用せず、普通のアイドル・グループにしてしまうのはもったいないと思う。
今いるメンバーの技術力を伸ばし活用して、「技術力のハロープロジェクト」を目指して欲しいと思う。




