1789年(寛政元年)から1790年(寛政2年)になります。


恋川春町(岡山天音)が自死し、朋誠堂喜三二(尾美としのり)も江戸から去るなど、蔦重は喪失感を抱えています。

そんな時、北尾政演(古川雄大)に執筆を依頼するも断られます。

その頃、歌麿(染谷将太)は栃木の豪商からある肉筆画の依頼を受けます。


幕府の改革は着々と進行しています。

松平定信(井上祐貴)は札差しに債務放棄をさせる棄損令を発動します。
さらに、中洲の遊郭の取り壊しを実行します。


吉原は存亡の危機に追い込まれており、蔦重が立ち上がります。

北尾政演と歌麿に新しい企画を依頼し、江戸の町を明るくする一冊を出そうとします。


しかし、てい(橋本愛)はその企画に反論します。


定信は大奥にも倹約を求めます。
それについて治済や紀伊中納言(高橋英樹)からもから反論がでます。

定信は大奥の老女大崎(映美くらら)を解任します。

政演はふんどしを担いだ本を出します。
政演は蔦重のところではもう書かないと言います。



【心学と山東京伝】
京都生まれの石田梅岩を開祖とする石門心学。江戸で学問となり、武士の間で大流行しました。
それを皮肉り笑いに変えた山東京伝の『心学早染艸(しんがくはやぞめぐさ)』は当時の世相を映しています。


【蔦重 初の自作黄表紙】
蔦屋重三郎は寛政二年、蔦唐丸名義で『本樹真猿浮気噺(もときにまさるうわきばなし)』を出版。主人公・天野邪九郎が様々な珍商売に挑戦するも、全て失敗に終わるお話。未来記風の趣向も冴えず、秀作とは言えませんでした。