民放で久しぶりに時代劇『大奥』(フジテレビ)が放送されています。
しかしネット記事でもブログでもほとんど取り上げられていません。

さみしい限りです。

視聴率も初回こそ6.7%でしたが、今週放送の7話は4.5%、平均で4.9%です。

その原因はいくつかあると思います。

①クオリティが高かったNHKの『大奥』の直後で比較された。

②時代設定を10代将軍家治にしたことの大チョンボ。
 15人いる徳川将軍の中で一番正室と夫婦仲が良かった。
 側室で男子を産んだものが2人いるが、産まれるともう通うのをやめた。
 それくらい愛妻家であった。
 そんな中で大奥において「女の壮絶バトル」はないはず。

③史実を無視したストーリー
 ドラマなので史実はある程度無視してもいいのかしれません。
 これはそれほど大きな理由ではないと思います。


フジテレビの『大奥』は、
時代設定は十代将軍徳川家治の治世で、家治と政略結婚した皇族の娘・五十宮倫子(小芝風花)が女たちの愛憎渦巻く大奥で生き抜いていく姿が描かれる。
相手は大奥総取締の松島の局(栗山千明)後ろ盾は田沼意次(安田顕)と高岳(田中道子)後ろ盾は松平定信(宮舘涼太)となっている。
1話で家治と倫子が婚姻をするも、松島や高岳からの執拗ないじめにあう。 
松島の息のかかったお知保(森川葵)が側室となり、やがて長男を生む。
倫子も妊娠するも、高岳の陰謀により倫子付き女中のお品(西野七瀬)が家治の側室となる。7話まで進んでいる。

ここまでで史実との違いを説明する。

・9代将軍家重(高橋克典)の描き方が違う、NHK版が素晴らしすぎたので、プアーすぎる。

・家治が将軍となる1760年より6年も前(1754年)に倫子と結婚し、長女を設けている(1756年)。

・側室が長男を産むのは1762年。その時には倫子は二女も産んでいる(1761年)。

・側室お知保が長男を産んだ直後に側室(お品)も次男を産む(1762年)。
 ドラマではお品が側室になったばかり。

・お品が家治の側室になったのは、松島の局の推挙。
 ドラマでは高岳の陰謀により側室になる。

・松平定信は1759年生まれなので、時代が違う人。
 これが一番まずい。なんでこんな脚本にしたのか?


フジテレビは、「“愛”をテーマにした『大奥』史上、最も切なくて美しいラブストーリーが誕生」と銘打っています。
いままでのところとてもそんなドラマには思えません。
小芝風花さんのいいところを消しています。

これが視聴率4%台の原因かも?
久しぶりの時代劇なので、がんばって欲しいですね。

令和では時代劇では視聴率が取れないなんてことにも?

やはりNHKの大河ドラマのようにお金をかけないとダメなんですかね?


ただ京都で全編オールロケとうたっている通り、多くの名勝地が出てくるのが楽しいですね。
江戸城の外観は姫路城を使っています。
上賀茂神社、平安神宮、大覚寺、 小倉山二尊院、東福寺、 清凉寺、光明寺、随心院、 鹿王院などその他多くの名勝が登場しています。


過去いままでフジテレビで放送された『大奥』をまとめました。