謹んでお悔やみ申し上げます。
昨年末のコメントでも書きましたが、「セクシー田中さん」の終わり方に非常に違和感がありました。その理由が26日の原作者芦原妃名子さんのツィート(X)で判明しました。
原作に忠実にドラマ化することを条件に日本テレビにドラマ化の承認をしたが、再三の申し入れにも応じずに原作者の思いと違う脚本になっていき、最後は仕方なく9話、10話の脚本を原作者自ら書くことになった経緯が書かれていました。
それにより世の中世間が脚本家相沢友子と日本テレビへの攻撃に向かってしまい、
それを悩んだ芦原さんが28日に「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」と謝罪のツィートをして自ら命を絶たれました。
小説やアニメの原作をドラマ化した場合、原作と一部異なることはよくあります。
特に恋愛ものについてはドラマの王道というものにそった脚本になります。
原作者の芦原さんは恋愛色を出したくなかったようです。また「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさなど」といった作品の核となる要素がすべて脚本から削除されてしまっていたと書かれています。
問題なのは脚本家の相沢さんと日本テレビもコメントをされていますが、3者違う認識です。
脚本家相沢友子さんは最近はフジテレビの「ミステリと言う勿れ」のすばらしい脚本を書かれています。このドラマも原作と一部異なっていたようですが、特に問題にはなりませんでした。
怖いのは、それらの内容をかってに判断して攻撃するネット民です。社会への不満がちょっとしたきっかけで悪い方向に向くことが最近よくあります。
ただ29日日本テレビがコメントを発表しています。
「芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。2023年10月期の日曜ドラマ『セクシー田中さん』につきまして日本テレビは映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております」
これが事実ならこんなことにはならなかった。
最近トラブルにおける初期対応を誤るケースが多い。日本テレビは関係者に十分ヒアリングした上でこのようなコメントを出したのか?とてもそのようには思えない。
吉本興業も全く同じような間違った初期対応をした。
「セクシー田中さん」は今も連載中だという。作者の無念さは、いかばかりか。
