芭蕉の句である。

この句の解釈は人によってさまざまのようだ。

特に桃はピンクの桃の花と解釈する人もいれば白桃の白と解釈する人もいる。

実際は、「奥の細道」の後に書かれた「笈日記」(おひにつき)によれば、

桃青の桃をさしているようだ。 芭蕉自身のこと。

「桃青」とは芭蕉の俳号である。

水仙花とは芭蕉の最後の旅で滞在した門人の2人の子供(兄弟)のこと。
その兄弟に芭蕉は「桃先」、「桃後」という俳号を与えた時に詠んだ句である。
その兄弟の初々しさをたたえて、将来を期待して詠んだもの。

だからといって読み手が桃の花や白桃と解釈しても間違いではないのだろう。