久々にインスタを見た
ヤフーニュースを見た
2ヶ月ぶり? いや、もっとだ

やっぱり見るんじゃなかった
目も心も自分で汚した気がした

ああ、もうあっち側には行きたくない
もうあんなふうに生きたくない



何にも選ぶことなく
垂れ流しの情報をそのまま
どばどばと自分に流し込んで
なんて暴力的だったんだろう

SNSやニュース的なものを
人間関係を
完全に遮断するようになって
私は暇になった

スマホをできるだけ触らないようにしたら
暇になった

スマホなんてなかった子供の頃に
帰りたいと、良かったと嘆いてた

はて、私はあの頃
何をしてたんだっけ?
何がしたかったんだっけ?

父の転勤でいた海外生活
テレビもビデオもあったけど
私達が見たいものは
何も映らなかった

暇だった ひたすら暇だった
小学校2年生の時は中東にいた
父の会社の人たちが子供の私達を気づかって
たくさんの本や漫画を持ってきてくれた

妹と私はベッドカバーでテントを作り
その中で黙々と漫画や本を飽きるまで読んだ
ドラえもんや21エモン、あさりちゃん
時々小学生○年生とか
りぼん、なかよしのような雑誌
キュリー夫人とかアンネの日記とか
子供向けの偉い人の伝記もあった
同じアパート内に住む友達と
漫画を描いてはお互いに読みあった
長い長い夏休みは旅行に行くこともなく
ひたすらアパートのプールで遊び
1階のフロアの広いとこで
ローラースケートをした

その頃の中東は危なくて
気軽に外出なんてできなかった
1ヶ月に1度だけおこづかいをもらい
父と母に連れられて
目の前のスーパーで好きなものを買った
ペンケースとかノートとか消しゴム
サンリオのかわいいやつじゃない
変な趣味のハートとかリボンが入った
ギラギラしたやつ
それでも自分で選んだものを買えるのが
すごくすごく嬉しかった

中学1年生の時は東南アジアで
中東よりはずっと自由で
遊べることできることが多かった
日本料理屋で外食もしたし
ショッピングモールで買い物もできた
夏休み冬休みには
近くの島や観光地に家族旅行もした

それでもテレビがなかったし
学校が終わると暇だった
塾もなかった
日本人学校の図書館で
本を借りまくって端から読んだ
あそこにあった江戸川乱歩の本は
ほぼ完読していたと思う
高校生のお兄ちゃんのテープを
友達がこっそりダビングし、
それを借りて私が
カセットテープにダビングした
おかげで自分よりは
ちょっと年上の人たちが聴くような
日本の流行りの曲を聴けた
歌詞を書き出したりもした
TMネットワークは全アルバム制覇した
爆風スランプとかB'z、BOØWYもあった
友達との交換日記が生き甲斐だった
好きな男の子のこととか
自分がはまってる歌とか本とか
イラストを描いたりしてた

そんなふうに過ごしていた

描いてみると
確かに幸せだった
イキイキしていた
別に誰に見られなくても評価されなくても

毎日のように
インプットとアウトプットを繰り返して
作家、漫画家並みに忙しく作業していた

あの頃何も考えず没頭していた事に
身を委ねてみようかな

外部からの情報を遮断して
本や漫画をよみはじめた