結婚6年目に授かった小さな小さな命。
病院で妊娠判定を頂いた時にはすでに
悪阻が始まっていました
日々感じる体調の変化。
でも。
本当にここにいるのかな...
とても不思議な気持ちでした。
女性は身体や体調の変化によって
少しずつ、時には急激に母性を育むことができるのかもしれません。
でも、男性は?
夫は?
どのタイミングで父性が育まれるのでしょうか?
少しでも、父親であることを感じてほしくて
夫にここにいる小さな命に
呼び名を付けてもらうことにしました。
私の中では
胎児ネーム=あだ名のようなネーミングを想像していました。
『マメちゃん』や『チビちゃん』のような
お腹の中にいる時にだけ呼ばれる名前。
そんな名前を思い浮かべていましたが
夫が一生懸命に考えてくれた名前は
『○○ちゃん』
一般的に男の子の名前に使用されるネーミングです
何故か、妊娠判定を頂いた時から
夫も私もこの子は男の子だろうと思っていました。
夫がこの子を想って名付けたネーミング
この日から私は
この子を
『○○ちゃん』
そう呼び、話しかけることが当たり前になっていました。
名前を口にすればするほど、
お腹のこの小さな命に
愛情がどんどんと芽生えていきます
現在、2歳3ヶ月になった長男。
今でもその名前で呼ばれています
出産に向け、名前を考える時
いくら考えても
『○○ちゃん』
それ以外考えられるなくなってしまっていたんです
難産の末、出産後1時間半経ってやっと
顔を見ることができ
この手に抱いた時
自然と涙とともに出た言葉
それはやぱり、
君の名前でした。
愛しい名前。
名付けてもらったあの日か今日の日まで
ママは何度、
その名前を呼んだろう。
そして、
これから、その名前を何度呼ぶことができるだろう。
君の名前を今もこうして呼べること
そのことが
ママはとても幸せです。
今にも消えてしまいそうだった君が
元気に産まれてきてくれた。
愛しいその名前を呼ぶと
笑顔で振り向いてくれる。
ママは幸せよ
いつか
『○○ちゃん』
そう呼ばせてくれなくなる日がくるかもしれない。
『男なんだから。恥ずかしい』
なんて言いながら。
いつかその名前を呼んでも返事もしない
そんな反抗期もくるよね。
それでも
ママは
何度も、何度も
その名前を呼ぶよ
君が愛しそうに甘ったる声で
弟や妹の名を呼ぶように
ママも君の名を
愛しく呼ぶんだよ。
今のママにとって
『愛してる』
『大好き』
そんな言葉よりも
ずっとずっと愛しい言葉
それは
君の名前