2026年8月28日、南北アメリカを中心に、月面の約96%が地球の影に隠れて赤銅色に染まる深い部分月食が話題となっています。
アメリカでの月食観測のポイント
日食グラスのような特別な保護具は必要なく、肉眼でそのまま楽しむことができます。
皆既月食の際、太陽光が地球の大気を通ることで青い光が散乱し、赤い光だけが月を照らすため、月が不気味で美しい赤銅色(ブラッドカラー)に染まります。
2026年8月27日〜28日の月食概要
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現象の種類: 深い部分月食(皆既一歩手前)
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最大食の時刻(食の最大):
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04:13 UTC(世界時)
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「2026年8月28日 4:13(世界時:UTC)」 は、まさにNASAや天文データが発表している部分月食の最大食(ピーク)の時刻です。
厳密には部分月食ですが、月面の約96.2%が地球の影(本影)にすっぽりと覆われます。そのため、ほとんどが隠された月全体が赤銅色やブロンズ色に染まり、皆既月食(ブラッドムーン)に近い神秘的な姿を見せてくれます。
ちなみに、日本国内で次に皆既月食が見られるのは、2029年1月1日(元旦の深夜・年が明けてすぐ)です。 直近では、2025年9月8日や2026年3月3日の夜に日本全国で美しい皆既月食が観測されましたが、それらを逃した場合、次回のチャンスは少し先になります。
あえて月食を見た歌人・西行
古代から中世にかけての日本において、皆既月食は、現代のような「ロマンチックな天体ショー」ではなく、国家の危機や災いをもたらす「恐ろしい凶兆(きょうちょう)」として畏れられていました。
しかし、世間が「不吉だ、見てはならない」と恐れる中、平安時代末期の歌人・西行(さいぎょう)は、その風潮を少し冷めた目で見つめつつ、風流な歌を残しています。
「忌むと言ひて 影に当らぬ 今宵しも 破れて月見る 名や立ちぬらん」(『山家集』)
(世間の人たちは月食は不吉だと言って光にも当たらないようにしているが、私はそんな日だからこそ、あえて崩れた(欠けた)月を眺めて楽しもう。こんな変人だという悪い評判が立ってしまうかもしれないなあ)
このように、昔の日本においては「恐れおののいて隠れるもの」だった皆既月食ですが、時代を下るにつれて、西行のような文化人にとっては「一風変わった趣のある自然現象」へと見方が変わっていきました。
昔の人が息を潜めてやり過ごした皆既月食の赤銅色の光を、現代の私たちは安心して美しい夜空のドラマとして楽しめるのは、とても贅沢なことと言えるかもしれませんね。


