人間の行動は、知性によってコントロールされていると思われていますが、これは例えるなら氷山の一角にすぎません。実は海面より下に隠れている大部分が行動を決めている。これが「深層心理」とか「集合的無意識」とよばれているものです。
人間の意識は二重構造になっており、人が自覚できる意識と、全く意識でいない無意識があります。最初に無意識を発見したのは、フロイトでした。そして、フロイトの弟子であったユングは、多くの臨床体験をもとに、無意識の解明に、ますます深入りしていった。
「人間の無意識は、個人に所属するのではなく、全人類に共通してつながっている」とユングはいっています。これが、ユングが提唱した「集合的無意識」といわれるものです。
これは「無意識」に関する概念であり、個人の人生経験から構成されうる「個人的無意識」と区別された、心の深層に潜在する人類に共通したパターンで成立する「無意識の層」です。人と人とは深い意識レベルでは、つながっているということです。
ユング心理学で自己実現といえば、その人が「本来そうなるであろう究極の自分」になっていくことです。そしてヨガで悟りを開く方法は、ユング心理学の観点からみると、自我が無意識のデータをまとめるための絶え間ない努力といえるのです。
シンクロニシティを
感じ取ろう
シンクロニシティ(共時性)とは、ユングが1952年に発表した超心理学的な理論で、例としては、
「相手の事を思いだしたらその人から電話がきた」
「会いたいと思っていた人にばったり会った」
「欲しいと思っていた物をプレゼントされた」
「ふと手に取った本に、悩み続けていたことの解決策が書かれていた」
などが挙げられます。
日本で古くから知られている「虫の知らせ」といった現象もシンクロニシティと考えられます。家族や友人の死を知るといった不幸に関連した出来事や、事故などの危険を事前に「予知」して避けることができたといった体験です。
人間の意識については、まだまだ解明されていないことがたくさんあります。理屈では説明できないけれど、たまたまというには出来過ぎたことが起こる時は、シンクロニシティが起きているのです。
他人はそれを偶然だというかも知れませんが、それは意味のある偶然の一致なのです。実際のところ、この世界の中で起こる現象は因果関係で成り立っているので、偶然はない、あるのは必然だけです。
なので、何か意味のあることだと捉えて、シンクロニシティを自分の人生に生かすようにしてみましょう。さまざまなことに気付きがあると思います。そして、偶然だと思っていた出来事が、必然だと思えるようになると、気持ちが楽になります。


