今時のアニメで、転生をテーマにしたものが若者を中心に人気を集めている。こうした「生まれ変わり」は、インドの特別な教えだけではなくて、最新の研究によって、現実世界においてもその存在が少しずつ裏付け始められている。研究によると、過去生の記憶を持つ人は少なくないことがわかってきている。もしかしたら誰でも、今生とは全く違う場所、生活環境で過ごした昔の記憶が眠っているかもしれない。

 

身体は単なる乗り物で、死んだら自然界の物質となってこの三次元世界に留まる。しかし、この世にまだ未練あると欲望のエネルギーが次の身体を求め必要な身体に取り憑いて転生します。

 

言ってみれば、身体というものは、自然界から生きている間だけ借りた物です。生まれた世界で生きるための乗り物にすぎないので、死ぬとき返却しないといけないのです。例えば、過去生で天国にいた人でも、次の生まれ変わりは転生先で形を受けるので、天国にいた時のような才能や美貌は、何一つ持って行けないのです。

 

だから、身体は生まれた世界からの借り物だから返却しないといけないのですが、生命エネルギーは一瞬の停止もなく生滅変化し続けるのです。

 

「生まれ変わり」概念の歴史

 

インドのウパニシャッド文献において、輪廻(りんね)・業(ごう)・解脱(げだつ)の思想を初めて説かれました。教えでは、「死者は月にいったんとどまり、雨となって地に戻り、植物に吸収されて穀類となり、それを食べた男の精子となって、女との性的な交わりによって胎内に注ぎ込まれて胎児となり、そして再び誕生する」という考え方である。インドで誕生した輪廻説は歳月とともに少しずつ形を変えながら、世界各地に広まっていった。

 

たとえば、お釈迦様もこのウパニシャッドの思想から影響を受けました。仏教の輪廻転生は現世で積み重ねた業(カルマ)に応じて、来世の運命が決定されると説いた教えです。業とは自らの意志で行った行為とその影響力のことを指し、善行を積めば来世での人生は明るく、悪行を重ねれば相応の報いを受けるとされています。善行を積むためのモチベーションになる一方、階級による差別の正当化も生んだ。

インドの階級制度であるカースト制では、低い階級に生まれたのは、前世での自分の行いが悪かったせいだと説かれていました。このように差別を正当化するために「生まれ変わり」が利用されることもありました。