今回は、「鬼滅の刃」とヨガの呼吸法の共通点を探ります。
「鬼滅の刃」における呼吸
「体中の血の巡りと心臓の鼓動を速くするの。 そしたら、すごく体温が上がって、 人間のまま鬼のように強くなれるの。 とにかく肺を大きくすること。 血の中にたくさん、たくさん空気を取り込んで、 血がびっくりした時、 骨と筋肉が慌てて熱くなって強くなる」
真菰 「鬼滅の刃」より
「鬼滅の刃」では、人間離れした力を持つ鬼を倒すため、主人公をはじめとする鬼殺隊の隊士たちが「全集中の呼吸」という呼吸法を取り入れ、 肺に酸素をたっぷり取り込み、血液中の酸素濃度を高めることで、一瞬にして高い集中力と身体能力を手にすることができます。これを身につけると超人的な身体能力を得て、骨が折れても動けるし、鬼の首も斬れるという呼吸法である。
現実には、呼吸のやり方によって血液中の酸素濃度を高めることは、実際に可能なのか?
自律神経を整える「長生き呼吸法」
順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生が呼吸の力を解説した一冊。
週刊新潮2020年11月12日号で「鬼滅の刃」の全集中に学ぶ「長生き呼吸法」を紹介。教授によると、全集中という呼吸法が非常に役立つという。
教授は、次のように言います。
「呼吸によって肺に取り込まれる酸素は、血液に溶け込み、毛細血管を経由して全身の細胞に届けられていきます。ゆっくりと深く呼吸をすれば、肺に取り込まれる酸素量が増え、酸素を運ぶ全身の血流量もアップします。その結果、全身の細胞の活性化につながるでしょう」
つまり、呼吸のやり方によっては、本当に体の回復を早くさせたり、力を引き出したりすることができるそうだ。教授は、無意識にできてしまう呼吸は、おざなりにしてしまいがちだと指摘します。実は呼吸の質の良し悪しによって、さまざまな体調不良の原因にもなっていくそうです。
ヨガでは、身体の中にナーディーというプラーナの通り道(エネルギーの管のようなもの)があると言われています。そこで、プラーナをコントロールするための行法として呼吸を学び、鍛錬するのです。 ただ身体と技を鍛錬するだけではなく精神を鍛えることを重視するのは、ヨガに限らずスポーツ全般にも言えますね。

