読書の秋は、コーヒーとともに、好きな本に没頭するのも楽しいものです。 それに秋は、ジャズが良く似合う季節だと思う。

 

私にとっての秋に聴きたいアルバムが何枚かある。そんな中の一枚が、ジャズピアニストのビル・エヴァンス(Bill Evans 1929~80)の代表作『Waltz for Debby(ワルツ・フォー・デビイ)』

 

最初の2音で、衝撃を受けた。こんな美しいメロディがあるのか!エヴァンスのピアノは、お洒落で、きれいで、美しい。これは、クラシック音楽の素養を持った彼ならではの個性かもしれません。私たちがジャズにもつ美しいイメージを作ったのは、エヴァンスと言っても過言ではない。

 

 

 

この作品は、ピアノとベースとドラムによるジャズの分野では「ピアノトリオ」と呼ばれる演奏。しっとりと落ち着いたジャズの世界を味わいたい方におすすめです。 お茶の時間をより特別なひとときにしてくれますよ。甘くて切ないメロディが心に響く、センチメンタルやメランコリックという言葉が似合う秋にぴったりの曲。エヴァンスならではの、優雅で洗練されたジャズの世界観を楽しめる珠玉の曲です。

 

ビル・エヴァンス(Bill Evans) - Wikipedia ja.wikipedia.org

 

ビル・エヴァンスが残した言葉。

 

「苦しみ抜いて完成したものだけを、わたしは信じる」

 

「美と真実だけを追求し、他は忘れろ」

 

ピアノだけに没頭して、ひたすら自分と向き合って弾く。そんな、エヴァンスの美しく内省的な音楽は、今でも人々に愛される理由なのかもしれない。

 

歌うヨガ

 

そして、もう一枚紹介したいアルバムが、伝説のサックスプレーヤーのジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926~67)のバンドで活躍し、スピリチュアル・ジャズのゴッド・マザーとしても知られているアリス・コルトレーン。 アリスは1960年代からジョン・コルトレーンと共に様々な宗教やスピリチュアル・ミュージックの研究を進めハープやオルガンで、スピリチュアル・ジャズの傑作を多く世に送り出してきた。

 

しかし、インド哲学の精神世界に根差した生活をはじめ彼女自身も指導者となり、それをきっかけに商業的な音楽活動から退くことになる。そして、アシュラムや礼拝で使う音楽の作曲をはじめた。それが『キルタン ~トゥリヤ・シングス』としてリリースされた音源。

 
アリス・コルトレーン、幻の音源『キルタン ~トゥリヤ・シングス』
 
「キルタン」とは祈りを音楽に乗せて神に届ける、いわゆる「歌うヨガ(瞑想)」のことを指し、オルガン、シンセサイザーを意のままに操る演奏と、彼女の歌を聴くことができる。「キルタン」は、讃歌であり、祈りとして、伝統的にインドで行われているものですが、自身の内なる神、そしてすべてとつながる神聖な行為です。
 
 
スピリチュアル・ジャズといいながら、ジャンルに縛られないブルース、ゴスペル、南インドの伝統的な歌唱スタイルが掛け合わされた音楽に仕上がっている。彼女のジャズのルーツであるモータウン、ビバップ、ジョン・コルトレーンの影響、そして、クラシック音楽の特にストラヴィンスキーを吸収した美しいハーモニーを楽しめる。