唐辛子はスパイス?
辛いスパイスとして、今ではペパー以上に世界中で広く利用されているスパイスで、日本でも古くから親しまれていて、唐辛子はチリペパーとも呼ばれます。それに世界には唐辛子を使った調味料がたくさんあり様々な料理に使用できます。また、赤く熟した唐辛子はレッドペパーと呼ばれます。料理に少し加えるだけでピリッとしたアクセントになる唐辛子は、少し刺激が欲しいときに重宝します。
実際のところ、辛味は刺激の一種です
私たちは辛いものを食べると、辛みを感じさせる物質(辛味物質)によって感覚神経にあるTRPV1(トリップ・ブイワン)という陽イオンを通すイオンチャンネルが活性化することにより、細胞の外から陽イオンが細胞内に流れ込むと、細胞の膜を隔てた電位差がプラスになり、感覚神経が興奮して焼けるような痛み(灼熱痛)が起こる。このときに脳に伝わる痛みの情報が辛味の正体です。
ちなみに、唐辛子がふんだんに使われる料理やソースなどには、「spicy」を使わずに「hot」を使って表現されるのはこのためです。
そして、私たちが辛いものを食べると、脳内からβ―エンドルフィンというホルモンが分泌されます。このホルモンは、おいしいものを食べたときにも分泌が促されるため、辛いものを食べると、脳が「美味い」と勘違いします。 また、β―エンドルフィンは、別名「快楽ホルモン」とも呼ばれ、脳内麻薬の中で最強の快感をもたらします。そして、辛いものを頻繁に食べることで、辛いものは気持ちいいと脳が誤認識すようになり、このため、同じ快楽を得るには、もっと強い刺激が必要になり、その回数や量も増していくことになります。こうなると激辛好きというよりも「辛い食べ物依存症」です。
もちろん、スパイスは生薬として漢方薬やアーユルヴェーダにも使わているものも多く、健康に良い影響を与えるものですが、スパイスの中には種類によって適正な使用量があります。大量に摂取すると幻覚などの強い副作用を持つものもあるため、使い方は少量が基本です。
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