ニューソートは、19世紀末アメリカ発祥の「心」の力を重視する新宗教運動で、現代のほぼすべての自己啓発の源流です。ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』、ジョセフ・マーフィーの『マーフィーの成功法則』、デール・カーネギーの『人を動かす』なども、そのルーツをたどればニューソートにたどり着きます。
 

ニューソート以来の「心の力への信念」は、成功哲学という形で自己啓発書全体の基本原理となっており、「引き寄せの法則」やビジュアライゼーション(創造的視覚化)などの手法も盛んに用いられています。

例えば、近年話題となった自己啓発書『ザ・シークレット』も、「思考が現実を引き寄せる」というニューソート直系の発想を現代風に再提示したもので、量子力学コーチに結びつく「量子力学と自己啓発の組み合わせ」です。

これは、「あなたが経験することのすべては、あなたの思考に引き寄せの法則が反応して起きている」という、ニューソートの考え方です。

 

 

 

オーストラリア作家、ロンダ・バーンの世界的ベストセラーである『ザ・シークレット』は「引き寄せの法則を使って人生をよりよくしていく方法」を教えてくれる。

 

それから、ニューソートの牧師マーフィーの『眠りながら成功する』において、寝入りばなの「まどろみ状態(変性意識状態)」を最大限に活用し、潜在意識に願望をインプットして実現させる手法です。この状態は、意識と潜在意識の間の壁が薄くなり、暗示が通りやすい時間帯です。

 

 

 

ジョセフ・マーフィー著『眠りながら成功する』は、眠りにつく前のリラックスした状態で、潜在意識に成功や健康のイメージを送り込む「自己暗示」の活用法を説いた自己啓発書です。潜在意識は眠っている間も活動し、思考を現実化する力を持つため、理想の未来を肯定的な言葉で暗示し続けることで、自信、富、病気の克服といった願望が実現すると説いています。 

 

ユング心理学をベースに「まどろみ状態(変性意識状態)」を最大限に活用し、潜在意識に願望をインプットして実現させる手法について詳しくはこちらの記事をどうぞ↓

 

 

自己啓発と宗教の境界

 

自己啓発セミナーや手法は、宗教じみていると表現されることもありますが、その構造(教祖的な指導者、教典、盲信)が伝統的な宗教のそれと似ているため、本質的には宗教そのものと見なされることがあります。

 

大半の現代人は、宗教には抵抗がありますが、科学には信頼を置きます。 ニューソート系思想は、この層に向けて「これは宗教(信仰)ではなく、宇宙の法則(科学的原理)である」という見せ方をしました。 

 

教義 → 「ポジティブシンキング」 

奇跡 → 「心の力による現実創造」

信仰 → 「確信(ポジティブな感情)」 

 

と言い換えされることで、 宗教に抵抗がある人にも受け入れられやすくなりますね。そして、量子力学的な「引き寄せ」とは、意識(思考や感情)が波動として宇宙に影響を与え、観測することで現実が確定するということです。